Profile
2025年入社。大学では国際教養学部に所属。米国への交換留学、開発協力機関等でのインターンを経て、メディヴァに新卒入社。東日本大震災の経験から「当たり前の日常を支える仕組み」の重要性を痛感。日本の高齢化の知見を世界にも活かす事を見据え、医療コンサルティングに挑む。
こんなことが知りたい方へ💡
– 医療・ヘルスケア分野で、仕事を通じた社会貢献する方法について
– グローバル視点から、日本の地域課題に取り組む意義について
– 医療未経験からコンサルティングを通じて成長できるキャリアについて
私は幼いころから、家のすぐそばに介護施設が立ち並ぶ環境で育ちました。
親族が看護師などとして地域の高齢者介護に関わっていることもあり、医療・介護への興味が自然と生まれました。
また、小学3年生のときに東日本大震災で被災し、約1か月の避難生活を送ったことで、「当たり前」は決して当たり前ではないと身をもって知った体験は、私の価値観に大きな影響を与えました。
大学では、高齢化率と人口減少率がともに(当時)日本一である秋田で、農山漁村の暮らしを身近に感じながら過ごしました。国際教養学部で開発学を学ぶなかで、低中所得国が次第に直面する「新たな健康課題」への関心が高まりました。
新たな健康課題というのは、経済発展にともなう生活習慣の変化や平均寿命の延伸、非感染性疾患(NCDs)の増大、人口の高齢化といった課題です。
そのなかで、世界に先がけて超高齢社会を経験してきた日本の制度変遷や教訓は、新興国にとっても重要な参照点であり、日本が世界に対し発信できる大きな価値であると気付きました。
そのことから、日本の地域医療や地域包括ケアの仕組みについて深く理解したいと考えるようになりました。
大学時代は、自分の将来像を模索している時期でもありました。
そのなかで、開発協力機関の人事部でインターンを経験し、保健医療や社会保障といった個別の専門家として日本国内の知見を生かしながら国際協力に携わる方々の生き方を目の当たりにすることができました。専門性を活かした自律的なキャリアを歩む道について真正面から考えることになった出来事です。
さらに、秋田県での生活や、急速に高齢化するタイの高齢者ケア現場に触れ、米国への交換留学で健康増進や社会福祉に関して学んだ体験から、過疎が進む地方を支える医療・介護の将来像について具体的に手を動かしながら考えていきたいという想いも生まれました。
そして、政策から現場まで多様な利害関係者と協働するコンサルタントの立ち位置から、医療・介護の仕組みづくりへ貢献することを目指そうと思い、メディヴァにたどり着きました。
メディヴァには、医療・ヘルスケア業界へ革新をもたらすことを目指し、時代に求められる仕組みを構築するクリエイティブな印象を持っていました。その一方で、自社内で医療・介護現場も運営しており、地に足の着いた現場視点を大切にしているイメージもありました。
選考では、複数部門のマネージャーと各1時間にわたる面接が続き、「長いな…」と感じたのも事実です。
でも、回を追うごとにメディヴァで働くイメージがどんどん膨らんでいき、いま振り返ってみても、自分の本音にとことん向き合うことができた貴重な期間だったと思います。
配属先は「在宅医療」を推進するチームです。
「住み慣れた場所で最期まで」という選択肢をひらき、患者さんの望みに寄り添いながら地域を支える体制づくりを目指しています。
正直に言えば、医療の専門的背景やコンサルティングスキルが無い状態での新卒入社だったため、当初は大きな不安がありました。
入社して半年が経ち、上司や先輩の指導のもと、地方行政や医療機関との伴走支援、データ分析、多職種連携を促す場づくりなど、多岐にわたる業務に取り組んでいます。
診療報酬を根拠とした論理的説明、新たなデジタル技術を現場へ導入するオペレーション、数十万行にのぼるデータの扱いなど、自分にとって難易度の高い業務の壁にぶつかることもあり、失敗も経験しました。
しかし、業務の中で実際に手を動かしながら、反省を生かして次に繋げようと前向きに経験を積んでいけるのは、OJTベースの教育体制の魅力だと感じています。
メディヴァにはキャリア入社、新卒に関わらず、多様なバックグラウンドを持つ方がいると感じています。
「つくりたい無人島の街」(メディヴァを通じてやりたいこと)も人によって様々ですが、医療・ヘルスケア分野への志という共通項で繋がったゆるやかな共同体として、ともに仕事を形作っているような感覚があります。
山間部や被災地なども含め、現場で地域医療を支えるために奔走する皆さんの生の声を反映させて、地域全体の施策や連携体制をより良くしようと取り組むことに、大きなやりがいを感じています。
最近では、プロジェクトの全体像にも視野を広げ、関係者との調整や進捗管理など、少しずつ能動的に業務へ参画できるようになってきた実感があり、成長と楽しさを感じています。
私の究極の理想は、世界中どんな場所、どんな環境であっても、「人が尊厳をもって生を全うできる」こと。そして、そのための仕組みづくりへ、将来を通じて関わっていくことです。
さらに加えて、自然災害や感染症をはじめとする危機に対して強靭な保健医療のあり方を探り、事前の備えから緊急対応、復旧・復興に至るまで、生命や健康を切れ目なく支えられる仕組みづくりにも貢献したいと思っています。
新卒かつ医療未経験で入社した私にとって、社会へ価値を提供できるレベルに達するのは、決して簡単な道のりではないと実感していますが、高いハードルが立ち並ぶ環境だからこそ、挑戦し乗り越えていくことが、志に近づくための力を蓄えることに繋がると信じています。
私と同じ境遇の方にも、この環境で成長や自己実現のチャンスを見出していただければ幸いです。未経験だからこそ求められる新鮮な眼差しや柔軟な発想を活かし、ともに挑戦していきましょう。