まずは“ヒト”にまつわる課題解決から。社労士が考える「患者視点の医療」へのアプローチ

Profile

東京都出身。大学卒業後、ビルメンテナンス会社にてコンビニエンスストアのFC事業に従事、6年間店長業務を経験。 その後、資格取得を機に社会保険労務士法人に入社。主に中小企業を対象としたバックオフィス支援、労務コンサル支援を行う。 2023年3月にメディヴァに参画。クリニックのバックオフィス業務の他、労務リスク低減に資する規程作成、勤怠システムの導入等を行い、支援先が医業に集中できる体制づくりをお手伝いしている。

こんなことが知りたい方へ💡

ー  マネジメントスキルを活かしたい
ー  労務目線で「患者視点の医療」を実現する
ー  医療界における労務サポートで大切なこと

礎となるもの。ヒト×マネジメント×労務。

新卒でビルメンテナンス会社に入社し、コンビニ部門で雇われ店長として4店舗のマネジメントを6年間担当しました。当時の経験を通じて学んだ「責任者は組織の全体最適を考える必要があり、会社や自身が考える方向性に沿ってスタッフを巻き込みながら物事を進めていくことが重要である」という視点は、今のメディヴァでの業務にも大いに役立っていると感じています。

どちらかというと人に気を遣い過ぎてしまう性格で、学生時代に人を取り纏めるような経験もありませんでした。しかし、店長として経営者の立場で働く中で、自分の意識や視点が大きく変わっていくのを実感しました。売上への執着が意外と強く、発注や売上向上の施策など、スタッフを巻き込んで進めていたこと、何かしらの目標を設定し、それを各店舗で達成する過程を楽しんでいたことなどは、自分でも驚きの発見でした。

日々充実していたのですが、残業や休日出勤も多くかなりのハードワークで、最終的に体調を崩してしまい仕事を続けることができなくなってしまったんです。

次の就職に向けて何か資格を取りたいと考えた時に、たまたま目に入ったのが社労士の参考書でした。もともと教科書は5ページも読んだら飽きるタイプでしたが(笑)、分厚い参考書を最後まで読み通せたこの分野は天職だと思いました。一念発起で仕事を辞め、半年間勉強に専念して、社労士の資格を取得しました。

労務支援で「患者視点の医療」を実現するということ

社労士を目指すにあたっては、法的な助言はもちろんのこと、孤独を感じることの多い経営者の方の愚痴や弱音を受け止められる存在となり、信頼されるパートナーになりたいと思っていました。

しかし、資格取得後に入社した社労士事務所もハードな環境で、恒常的な長時間労働の中、気づけばお客様の目線で考える余裕を失っていました。3年間真摯に取り組みましたが、自分の理想とする社労士像とのギャップを感じるようになり、転職を考えました。

当初は独立も視野に入れていたのですが、メディヴァに勤める友人から「ちょうど労務周りのフォローをする人材を探している」と声を掛けてもらい、ご縁あってメディヴァで働き始めました。
医療業界の知識も経験もない中で、自分に何ができるのか不安もありましたが、「無人島に街をつくる」というメディヴァの考え方に共感し、非常勤として半年ほど勤務したのち、そのまま常勤として働くことを決めました。

正直なところ、当初は労務支援を通じて、メディヴァの企業理念でもある「患者視点の医療改革」にどのように貢献できるのか、明確なイメージを持てませんでした。
しかし医療機関の労務周りの整備が想像以上に遅れている現状を肌で感じる中で、次第に労務環境の改善や人事制度・規則の確立など“ヒト”に関わる分野からでも、医療の現場に大きな変化をもたらせる可能性があるのではないかと考えるようになりました。

・業務効率化→経営の改善
・和気藹々とした雰囲気づくり→患者様の安心、集患
・経営陣の手間を削減する→より良い医療の提供


特に労務環境を改善することによって不要な作業を排除し、院長を始めとする経営陣がストレスなく診療に専念できる体制を整えることは、患者様にとっても大きな利益につながると考えています。

信頼を得られるパートナーとして成長していきたい

メディヴァに入社して約2年が過ぎました。
入社当初は医療業界についての知識がほとんどなく、手探りでのスタートでしたが、社内には各分野のスペシャリストが在籍しており、業務上の疑問や相談にも常に的確な回答を得ることができました。支援先で即座に判断できない場面でも、自信を持って「一旦持ち帰ります」と伝えられる環境は、大きな安心材料となっています。

現在はクリニックの労務手続や給与計算をベースに、コンサルタントとして労務相談、就業規則の作成支援、人事評価制度の構築支援など、多岐にわたる労務サポートに携わっています。就業規則や人事評価制度といった事業所運営の根幹に関わる業務は責任も伴いますが、大きなやりがいを感じています。
もちろん労働法に基づいた支援が前提ではありますが、杓子定規に「あれはダメ」「これはできない」と対応するのではなく、業界や組織の風土に合った柔軟な助言を行い、無理のない形で制度整備を進めることが大切だと考えています。

前職の社労士事務所でもクリニックや介護施設を支援していましたが、業界知識を深める時間が取れず、限られた知識のまま業務にあたらざるを得ないジレンマがありました。今の自分であれば、もっと寄り添った支援ができるのかもしれません。

どのような形のサポートであれ、「川木さんがいてくれてよかった」と言っていただけることが何よりのやりがいであり、自身の達成感につながっています。
今後も“ヒト”を大切にしながら、支援先から信頼されるパートナーとして、真摯に業務に取り組んでいきたいと考えています


(2025年9月掲載)

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