日本の中小病院と地域の未来をコミュニティ&コミュニティホスピタル事業で変革する

Profile

2014年入社。大学在学中、医療者と一般市民が相互理解を得るためのヘルスコミュニケーションについてフィールドワークを中心に研究を行う。 卒業後、外資系医療機器メーカーにて新規市場の開拓営業に従事。メディヴァでは、病院の経営企画などの現場支援を経て、医療機関の事業再生を専門としてプロジェクトマネジメントを行う。現在は、患者視点の医療を実現すべく、全国の中小病院をコミュニティホスピタルに変革することをミッションとして取り組んでいる。

こんなことが知りたい方へ💡

-医療界の課題とはどんなものがあるのか?
ー理想の医療機関を増やす取り組みとは?
-未経験からのスタートで成長するために行ったこと

始まりは学生時代に知った医療界に対する違和感

医療は誰もが利用するサービスであるにも関わらず、専門家と私たち一般人との間に大きな、まるで深い谷が広がっているかのような情報の非対称性が存在しています。また、患者側が受け身であることを「良し」とする古い父権主義的な考え方が、いまだ色濃く残っているように思います。

また、「医療はフリーアクセス」というものの、実際には救急車は適切な病院をなかなか見つけられずに彷徨っている。医師は一部の地域に集中し、本当に必要な医療サービスが受けられるかは、住んでいる場所によって左右されてしまう。そんな医療界に対する疑問や違和感について、自分の目でみて確かめたくて、学生時代は地域医療の現場でフィールドワーク、研究に取り組みました。

いつしか、これらの社会課題を解決したいという想いを実現するため、もっと医療に近い現場で働いてみようと医療機器メーカーの営業職として社会人生活をスタートさせました。

正直に言えば、営業は自分にとって苦手で、特に心から楽しめるものではありませんでした。しかし、若い時に様々な経験をしておくことに意味があると思い、この仕事を選びました。先輩営業マンとは違うアプローチで成果が出たり、苦手なことに挑戦したりしたことが、結果として自信に繋がりました。また、商品を売ること以上に、相手が抱える問題を解決することの重要性を学び、その過程で何が本当に価値あるのかを見極める貴重な経験を得られたと思います。

営業職としての日々の中でも、医療の課題に対する解決策を見出したいという想いは常に心の中にありました。そんなある日、メディヴァの存在を知り、ここなら自分の持つ思いを形にできるかもしれないと思い立ち、応募しました。

実は面接では「草野さんは他の応募者と違って、コンサルタントになりたいとかそういう話は全然しないのが面白いね」と言われたのですが、私自身コンサルタントとしてのキャリアを追求するよりも医療界における実質的な変化を生み出すことに関心があることを伝え、無事に入社を果たすことができました。

経営の知識も経験もない自分が本当にできるのだろうか?

配属先は医療機関の経営コンサルティングチームでした。経営に関する知識も経験も乏しい私にとって、大きな挑戦であり、不安でいっぱいでした。それでも、診療所の事務長、開業支援、病院の経営再生支援といった多岐にわたる業務を通じて先輩や上司から多くのこと学ぶ機会がありました。

失敗を恐れずに挑戦し続ける中で、少しずつできることが増えていき、その不安を乗り越える事ができました。コンサル未経験の私でも、数年で病院の事業再生が専門と言えるくらいに成長はすることができたと思うので、メディヴァでの経験や成長スピードは他では得られないものだと思います。

医療機関での実務経験においては、自ら意思決定を下す場面が多く、同時にコンサルティングの仕事では、クライアントの経営方針に直接的な影響を及ぼす提案を行う責任も担いました。経営者視点で自分ならどうするか?を考え、オーナーシップをもつこと。組織をどのように動かし、社会に価値を提供するか、より高い次元で物事を考える能力が身につきました。

最も自信を持って言えるのは、自分自身の成長を加速させるために、他の人が厳しいと感じるかもしれない事業再生の仕事に積極的に挑戦してきたことです。若いうちから挑戦の機会を与えてくれたメディヴァに感謝しています。

医療・ヘルスケアを通じて社会課題を解決する会社にしていく

現在は、コミュニティ&コミュニティホスピタル事業に責任者の一人として取り組んでいます。
このプロジェクトは、メディヴァがこれまで長年蓄積してきた病院再生の専門知識と、総合診療医との力を集結したスタートアップです。私たちの目標は、病院から地域と医療の未来を創り上げることにあります。

以前より病院再生に取り組む中で、経営難に直面している病院の多くが共通して、患者視点の医療を実現しようとしていないと感じる場面が多くありました。たとえ、病院のスタッフが患者さんへの尽くし方に自信をもっていたとしても、実際には自分たちがいかに手間をかけずに働けるか、患者の安全を言い訳に、業務負荷の軽減ばかりに目が向けられがちです。

これは日本の医療界にとって非常に残念なことです。しかしながら、これは医療者一人ひとり一人の責任だけではなく、経営マネジメント不全、医療者の古い働き方が根本的な原因であることが少なくないと感じています。

コミュニティホスピタル事業では、病気を診るだけではなく、患者を一人の人間として捉える医療の実現を目指しています。そして、働く医療者にもDXやタスクシフトで仕事と生活を共に充実させるワークライフインテグレーションを実現し、真に患者に向き合い、働きがいのもてる環境を創り上げる。適切なマネジメントを行い持続可能な経営体制を構築していくことで、理想の病院を増やしていきます。

これらの取り組みは、私自身が学生時代に感じていた医療界への違和感を解消する旅でもあります。

医療業界未経験でも、医療というのは私たち全員にとって身近なものです。もし、あなたが医療界の違和感や課題に対して何か行動を起こしたいと思われたら是非メディヴァの門をたたいてみてください。

そして、今後もメディヴァは医療・ヘルスケアを通じて、社会問題の解決に貢献する企業として成長し続けていきます。いつの日か「社会課題の解決なら、メディヴァ」と言われる企業にしていきたいと思っています。

(2024年3月掲載)

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