社会的課題は仕組みで解決できる!医療経営の中枢に飛び込んでわかったこと。

Profile

2017年入社。コンサルティング事業部プラタナスチーム所属/グループリーダー。大学卒業後、製薬会社のMRとして勤務したのちメディヴァへ入社。コロナ禍においては、支援先クリニックの事務長として、早期の発熱外来の設置、集団コロナワクチン接種体制構築、また自治体と協力して、PCR検査バス運営、酸素療養ステーション運営支援、オンライン発熱外来の仕組みの構築/運営など多岐にわたり活動の中心を担った。勤務後や休日のリフレッシュは、駒沢公園でのジョギング。

▼こんなことが知りたい方へ💡

ー医療機関における社会的課題解決の実例。

ーコンサルタントに必要な思考について。

ーアイデアの創出からイノベーションへのつなげ方。

病院の経営にダイレクトに関わりたいと思い転職。

はじめてメディヴァのホームページを見たとき、やりたいことがここでなら実現できるかもしれないとワクワクしました。

他の<ザ・コンサルティング会社>のホームページを見たとき『すごい仕事をしているんだな』という印象だけが残ることが多かったのですが、メディヴァのホームページでは、もし自分が入社した場合、どのような仕事をするのかを具体的にイメージすることができました。

MRとして活動をする中、病院やクリニックの院長と医薬品の話をするだけでなく、どうしたら患者が来院してくれるか?どうしたら組織を変えていけるかの話題もよくしていました。そんな中で、漠然と経営の根幹に関わってみたい、経営者の参謀になってみたいという想いが浮かぶようになってきました。そのため、メディヴァに入職したらぜひ医療機関の経営に関わりたいと考えていました。

一次面接では、今まで他社で受けてきた面接と違い「なぜそう思ったの?」「なぜそういう行動をとったの?」と何度も聞かれました。回答を続けている中で、自分でも『辻褄があわないかも?』と思うような場面になったとき、最終的に準備してきた回答をすべて撤回し「コンサルタントってカッコよさそうだから志望しました」と超本音をぶちまけてしまいました。


「カッコよさそう」とは「子供に胸を張れる仕事をしたい」「自分が全力でやり切ったと言えるような仕事をやりたい」という切望に近い「思い」からあふれ出した言葉でした。ここでならきっとそれができると思ったから。
もちろん誤解のないよう、その「思い」についても補足説明しました。言葉の意図するところを理解してもらえたことが本当に嬉しかったです。

最後までやり遂げた達成感が次へ進む力になる。

前職ではまず<自社医薬品への評価>があり、その後医師からの継続処方契約を獲得することが間接的に自身への評価へとつながっていました。商品の仲介役として営業の存在があるため、自分自身が評価されているという実感が薄かったのですが、いまは<自分自身が評価の対象>となりクライアントからの顧問契約や契約延長につながっているので、とてもやりがいを感じています。

コンサルティングを行う自分自身が評価の対象であるためには、会社の価値そのものを状況に応じて顕在化させ、体現しなくてはなりません。高い目線で物事を捉え、深く思考しその本質を理解していることが前提になります。
また、コンサルティングにはこうすれば万事うまくいくというようなマニュアルは一切なく、目の前に起こっている事態に対してどの様に対応するのが最適なのか、常にゼロ地点からの思考が大切になります。


時には、やり遂げられるのかな、大変だなと思うこともありますが、メディヴァにはヘルスケア関連で実現したいことがあって入職するひとも多く、具体的な解決策の提示などアドバイスをもらえるので心強かったですね。苦難を乗り越えたんだ、と感じられたときは「あきらめずやってきて良かった」という達成感があります。

社会的課題は仕組みで解決できると実感したプロジェクト。

昨年の2022年7月から9月の取り組みは、人生の中でもハイライトになると思っています。


コロナの第7波の影響により全国で爆発的にコロナの罹患者が増えたため、発熱外来を受診できない患者さんが町にあふれました。

わたしが事務長として勤務している用賀アーバンクリニックは世田谷区にありますが、そこでも状況は同じでした。困惑した区の担当者から「区内の発熱外来がパンクしていて、区民の発熱外来の受入先がなくて困っている。どうにかならないか?」という相談を受けたのは7月下旬でした。
その後、罹患者が日ごとに増え続ける危機的な状況の中「大多数の人に利用してもらえるオンライン診療。もしかしたらこの仕組みを使って解決できるかもしれない」、、と、始めたのが「オンライン発熱外来」というこれまでにない新しい取り組みでした。

コロナ禍が始まった2020年4月以降オンライン診療にはすでに取り組んでいたのですが、あくまでも感染リスクを避けたい方が利用したり、コロナのPCR検査結果をお伝えするために利用したりと限定的な活用方法でした。
新たに取り組みを開始した「オンライン発熱外来」とは、当時としてはどこの自治体もまだ積極的には取り組んでいなかった「抗原検査キットの配送→自己検査→オンライン診療→処方薬の配送」を当日中に行うものでした。


発熱外来に特化した遠隔診療システムの構築、新型コロナウイルス感染者等情報把握・管理支援システム(HER-SYS)入力業務の効率化、配送の効率化、医薬品の調整など多くの患者さんを診療するための数々な効率化を図り運営にあたりました。これによって短期間で3,000名(1日最大160名)を超える患者さんに利用して頂くことができました。



実はこの取り組み、行政の担当者より相談を受けてから2週間で仕組の設計、準備、実施へと繋ぎ、過去一番大変で忙しかったのですが、辛かったり苦しかったりの記憶はなく、毎日が非常に充実していたように思います。毎日保健所と頻繁にやり取りしていた中、休暇で訪れたUSJでは隣でマリオの声(Mamma mia!!)が反響している中で通話していたことを思い出しました。担当者も思わず失笑していました。

私自身は医療職ではないので、患者さんと直接やり取りするわけではないのですが、そんな中でコンサルタントとして仕組みを作って医療に貢献できると実感したプロジェクトでした。

これからの挑戦。「困りごと」の先にある「快適さ」まで追求したい。

わたしたちの身の回りには、散在する未解決の課題がたくさんあり、その課題解決のきっかけもまた社会に常に存在しています。それは自分の身近に起こっている課題に対しても同じ考え方ができるのではないかと思っています。

また課題解決に際しては、協業・共創できそうなビジネスパートナーを見つけ、自分ごととして世の中の「困りごと」を解決したその先ー“〇〇しやすい”ーにつながる「快適さ」までを追求する<イノベーションの推進>により、現在収益化が難しい社会課題を、未来においては収益可能な事業へと変えることができるとも思っています。
そのために、これから手がけていきたいこととして以下2つを考えています。


ひとつは、オンライン診療を活用し、様々な理由で医療にアクセスできない方へ適切な治療を提供できる環境づくりです。

具体的には、健康診断の結果が悪く、会社から受診勧奨を受けても忙しかったり、面倒だったり様々な理由で医療機関を受診できない会社員を対象にしたオンライン診療の受診勧奨プログラム開発や、プレゼンティズム、メンタル不調に対しての診療プログラムをつくっていきたいです。
また、医療機関がない/少ない僻地や準僻地と言われる地域においては行政と連携することで、どこでも安心して良質な医療を受けられるようにしたいなと思っています。


もうひとつは<医療×サービス>で、医療に新たな付加価値をつくる仕組みづくりです。

「また訪れたい」と言っていただけるような満足度の高いサービスがあるといいなと。例えば、診療だけでなく診療を待つ時間さえ快適だと感じられる、、そんなクリニックの仕組みを作りたいです。

事務長を務める用賀アーバンクリニックにおいては、同じ世田谷区にある桜新町アーバンクリニックや松原アーバンクリニックと一緒になって、日中だけでなくいつでも夜間や休日にでも受診頂ける体制を築きたいと思っています。世田谷区の患者さんに「世田谷区にはプラタナス(=医療法人名称)があるから安心だね」と言っていただけるようにこれからも頑張ります。

(2023年11月掲載)

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