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2025/09/16/火
カルチャー
面接では、当然ながら転職理由や志望動機などをお聞きしますが、これまで20年以上採用の仕事をしてきて、最初に答えていただいた内容に得心がいくことは驚くほど少なかったと思います。割合にすれば数%くらいという感じでしょうか。
「得心がいく」というのは、その答えが転職理由や志望動機の本質を捉えていると思える、という意味ですが、得心がいく・いかない、という以前に、模範回答から選択しているのかな?と邪推してしまうほど同じ内容を話される方が多いと感じます。
おそらく、そこまでではないものの、面接で答える内容のNG集のようなものがあり、そこを避けていくことで無難な方向へ行き、表面的、画一的で本質が抜けた回答になり易いのではないかと思います。例えば、転職理由ではネガティブな内容を避けるとか、前職を悪く言わないとか、ネットで検索すれば続々と出てきます。志望動機についても同様で、「こうすれば良い」といったリストが出てきます。
しかし、そのようにして導き出された転職理由を聞いたときに、人が物事を決断するときの判断の論理や、決断に至るときの実感などが、私には理解することができず、とても苦労します。
面接者によっては、「模範的な回答ができるかどうか」を見ている方もいるかもしれませんが、私は各々の応募者の方のことをしっかり理解したいと思っているので、転職理由や志望動機も出来る限り本質的な部分を理解したいと思っています。
それは、これから仲間として長く一緒に働くことがお互いにとって良い結果につながるかどうかを判断したいからです。その方が人生の大事な岐路に際して、考え、悩み、判断したことを理解することは、その方自身を理解するための重要な材料だと思います。
世の中でNGとされることを含んだ転職理由や、推奨されることから外れた志望動機などを応募者の方が話されたときに、私がどう思うかをお伝えしておきたいと思います。
端的に言えば、そういう観点で見ていないので何とも思わない、ということです。
私が考えていることは、
・転職理由や志望動機を正しく理解する
・その方が進みたい方向や、望んでいることの本質を理解する
・そこから、メディヴァに入社することがお互いにとって良いのかを考える
といったことなので、NGとされる内容、推奨されること以外の内容が含まれているかどうかは本質的には関係ありません。
人がキャリアチェンジを考え、転職先を考えるときというのは、現状のキャリア、職場、仕事内容などでは果たせない何か(求めるもの)があって新しい道に進む訳ですから、現状については必然的に
・このままでは足りないもの
・この延長上では果たせないもの
・望んでいるものとは違うもの
などがあるはずです。
足りない、果たせない、違う、というのはネガティブな言葉、捉え方なのでNGかと言えば、そうは思いません。求めるものにより近づくために、新たな選択を行うことは誰にとっても重要なことでしょうし、私自身も過去にそのようにして進んできました。
また、通勤時間、待遇面、働き方などについて言及するのを躊躇される方も多いと感じます。しかし、そういった骨格の部分をきちんとお互いに理解しておかないと、後になって土台が崩れる可能性が高くなりますので、そのあたりをスルーして判断することなどは怖くてできません。
もちろん、お答えいただいた内容から判断して結果を出しますので、内容は重要ですが、NG集や推奨内容という観点とは違うということを理解していただければ幸いです。
それから、面接や選考プロセスは、お互いが相手を選ぶ過程だと思っていますので、私も出来る限り会社や社員、私自身について正確に理解してもらいたいと思って、取り繕ったり事実と異なる内容ではなく、本音で話すように心がけています。応募者の皆さんにも「選考」していただくことが正しい筋だと思いますし、それによって良いマッチングが実現できると思っています。
メディヴァの理念である、より良い医療・ヘルスケアを実現するための仲間を常に求めていますので、あなたの求めるものがここにあるかどうか、確かめにきていただければと思っています。(岩崎克治)
筆者プロフィール
岩崎克治 Katsuji Iwasaki 株式会社メディヴァ取締役
大阪大学大学院 情報工学分野 修士課程修了。
マッキンゼー・アンド・カンパニーのコンサルタントを経て、1997年に(株)インクス入社。ITによる高速金型事業の立上げ、クライアント企業の製品開発プロセス改革等に従事。2002年メディヴァに参画。
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