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2024/10/17/木

認知症デザイン

福岡市「認知症の人にもやさしいデザイン」が「2024年度グッドデザイン賞・ベスト100」受賞

福岡市では、認知症になっても住み慣れた地域で安心して自分らしく暮らせるまちを目指し、「認知症フレンドリーシティ・プロジェクト」を進めています。その取り組みの1つである、「認知症の人にもやさしいデザイン」が「2024年度グッドデザイン賞・ベスト100」を受賞いたしました。

🔳 受賞の詳細は以下ページへ
https://www.g-mark.org/gallery/winners/25503?years=2024

「認知症の人にもやさしいデザイン」とは、認知症になっても、住み慣れた地域で、安心して自分らしく暮らし続けることを支えるデザインです。福岡市では、認知症の人が分かりやすい建物や空間、製品など、具体的なかたちをデザインすることと、認知症の人とともに社会のあり方を考え、そこで明らかになった課題を解決するために必要なことをデザインすることに取り組んでいます。

福岡市の取り組み

福岡市は、認知症になっても、住み慣れた地域で安心して自分らしく暮らせるまちを目指し、2018年に「認知症フレンドリーシティ・プロジェクト」を開始しました。その取組みの1つとして「認知症の人にもやさしいデザインの手引き」を策定し、環境づくりを促進しています。手引きに基づいたデザインは、現在、地下鉄の駅や区役所など約60施設に導入されています。さらに、屋外を含めたまちづくりへと拡大し、橋本駅周辺地区へ導入を進めています。また、認知症の人とともに考えるプラットフォームとして立ち上げた「福岡オレンジパートナーズ」により、認知症の人が活躍する機会の創出や、認知症の人と企業をつなぎ、認知症の人をはじめ、誰もが使いやすい製品やサービスの開発を促進しています。そして、これまでの取組みの拠点となる「福岡市認知症フレンドリーセンター」を開設し、認知症の人にもやさしいまちづくりをさらに発展させています。

🔳認知症フレンドリーシティ・プロジェクト
https://100.city.fukuoka.lg.jp/project/friendly-project

🔳福岡市認知症フレンドリーセンター
https://dementia-friendly-center.city.fukuoka.lg.jp/

グッドデザイン賞審査委員の評価コメント

認知症には、できることよりもできないことが強調されるようなスティグマがいまだ根深くある。しかし実際には、特性を理解し環境を調整することによって、主体的に生きることができる。本プロジェクトは、デザインの手引きを発行し導入していくだけでなく、事例を写真入りで詳細に公開しており、他の自治体も参照できるような事例を着実に増やしている点が高く評価された。「認知症フレンドリーセンター」などを通して、今後さらにソフトの面からも認知症の人とともに生きる街のモデルケースとして日本を先導していくことを期待したい。

グッドデザイン賞とは
https://www.g-mark.org/
1957年創設のグッドデザイン商品選定制度を継承し、公益財団法⼈⽇本デザイン振興会が実施する⽇本を代表するデザインの評価とプロモーションの活動です。国内外の多くの企業やデザイナーが参加しています。受賞のシンボルである「G マーク」は優れたデザインの象徴として広く親しまれています。

メディヴァの取り組みについて

メディヴァでは、福岡市の認知症に関する取り組みを支援しています。これまで、認知症の人にもやさしいデザインガイドライン策定委員会を通じて策定した「認知症の人にもやさしいデザインの手引き」の作成や、福岡市内の屋内外空間への「認知症の人にもやさしいデザイン」の導入をサポートしてきました。また、「認知症フレンドリーシティ・プロジェクト」の拠点施設である「福岡市認知症フレンドリーセンター」の開設支援では、「認知症の人にもやさしいデザイン」を全面導入しました。現在はセンターの運営支援を通して、認知症当事者を含めた活躍、交流、学び・体験、発信を推進しています。

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