Profile
2014年入社。精神科病院にて臨床心理職として約10年間カウンセリング、精神科リハビリテーションなどに従事。その後大手アミューズメント企業にて、人事制度の構築および健康管理チームの立ち上げから実務およびマネジメント業務に携わる。 現在主に、企業の健康管理室運営支援、健康経営コンサルティング、健康管理システム構築(産業保健DXへの取り組み)、組織活性化コンサルティングなどを担当。
▼こんなことが知りたい方へ💡
-他社にはないメディヴァの産業保健コンサルティングとは?
-医療変革において未経験、知らないことが強みになる?
-メディヴァの風景。どんなタイプの人が多い?
病院勤務時代の経験です。ある統合失調症の患者様のカウンセリングを担当していました。とても対応が難しい患者様で試行錯誤しながらカウンセリングをしていましたが、ある時担当の看護師さんも対応に悩まれている様子でした。それは非常に深刻な様子でした。そのため、看護師さんの相談にのるようになり、その後より具体的な解決に向けて病棟全体でケースカンファレンスを開催することになりました。
ケースカンファレンスでは様々なアイデア、アドバイスがありました。患者様に対して、担当者だけではなく病棟全体で考え対応するようになったことで組織(病棟)が盛り上がり、看護師さんも次第に元気になっていきました。同時に担当していた患者様も落ち着いた状態となっていきました。それはとてもうれしい出来事ではありましたが、同時に自分の中で新たな疑問がわいてきた瞬間でもありました。
『カウンセリングだけでは解決できなかったことを、解決できたのはどうしてだろう?』
指導者の教授に疑問をぶつけたところ「それは、コンサルティングだよ」と言われてハッとしました。 自身の中で「カウンセリングとコンサルティング」というテーマが生まれた瞬間でした。
人間誰もが「元気でいたい、もっと、良くなりたい」というウェルビーイングな気持ちを持っていると思っています。しかし実際にはそういう気持ちをどこか「願望」を持つことだけで満足し、どこか諦めている人が多いように感じています。人の無限の可能性や誰しもが持っている「元気でいたい、もっと、良くなりたい」という気持ちの源に直接働きかける100%ではなく120%を目指せる元気!の源をとことん追求してみたいと思うようになりました。
その後”コンサルティング”をキーワードに検索していたところでメディヴァの採用サイトと出会うことになります。
『超エリート、超精鋭たちが集まったプロフェッショナルな会社。取締役もマッキンゼーの出身だし、どこの馬の骨かもわからない自分なんて採用してもらえないだろう、、でも応募したい!』
転職するつもりで活動していたわけではなかったのですが、メディヴァの存在を知ってから次第に自分の中でメディヴァの存在が大きくなっていったのです。
しかし、40歳過ぎての転職ということを考えると、経済面や生活面での不安はもちろんありました。でもコンサルティングのプロのもとで本当のコンサルティングを学び、経験し、自分がやりたいこと「産業保健や健康経営を通して人々が”元気”に働ける仕組みづくりのコンサルティングを実現したい」という気持ちのほうが勝り思い切って飛び込むことにしたのです。
入職後やりたかった産業保健コンサルティング事業をすぐに立ち上げました。
企業の経営戦略としてウェルビーイングを掲げ、産業保健という切り口から企業が抱える労働環境の課題解決や社員の健康促進を図ることで、組織の活性化が進む仕掛けを創るチームです。
まだまだ実現できているわけではないですが、描いている産業保健、健康経営に向かって私がやりたいことの実践はできていると思っています。今後は産業保健DXを構築し、機能する産業保健のしくみづくりを目指しています。
自分がやりたいことに自由に打ち込むことができる環境の中で、様々なキャリア背景のあるメンバーと毎日ディスカッションをしながら考えた結果、クライアント先で産業保健が機能していると感じるとき「きたきた!」と思わず嬉しくなってしまいますね。
産業保健コンサルタントは、法令や規制に精通した専門知識を持ち、組織のしくみを変えながら企業利益へつなげていくことが最終的なミッションになります。そのためには、企業活動を支えるために働く人々の健康、生産性といった課題を解決する必要があるので、人間の健康の複雑さや個人の主観の取り扱いなどが難しいポイントとなります。
例えば、高血圧などの生活習慣病を減らす施策を考える場合などでは、健診結果の数値が毎年<再検査>に対して注意喚起をしますが、本人は「不調の自覚症状はなく、いままで元気にやってきているのだから生活を変える必要はない」と主張することがよくあります。
検査数値(客観)だけを説得材料にして状況を改善しようと思っても、本人が納得(主観)しなければ成果は出ません。成果へつなげるためには「現状の生活のまま正常値にすることができるのか」を考える必要があります。さらに観察することで解決する糸口が見えてくることがあります。
このような視点は「現場に入り込む」ことで得ることができますし、そこで得た知見を組織としての施策に落とし込むことが可能になります。
これは他社にはない、個人に寄り添い、現場力を大事にするメディヴァだからできる最も本質的な解決方法だと思います。
「医療知識はなく、コンサルタントとしての経験もないのですがこの仕事が出来るでしょうか?」
というご質問を頂くことがあります。
わたしは無知(知らないこと)ができない理由にはならないと思っていますし、経験(体験)がないならこれからつくっていけばよいのではないかと思っています。
ある精神科の患者さんのカウンセリングを担当していた時に、行き詰まりを感じていたときがありました。その時に「無知の知」ということを大学院の恩師から学びました。
いわゆる”先入観”で「きっとそうに違いない」「心理学的にこうあるべきだ」といった”経験”が新たな発見、事実、変化への気づきを邪魔してしまうということがある、ということでした。
無知だからこそ、気づけることがある。常に目の前の事実と「素直に」向き合うことが次の「新たな発見」を生み出すことを実感しました。メディヴァが医療の素人から始まったというエピソードにも、とても共感できます。
医療を知っていると、どうしても知りすぎている感覚が邪魔をしてしまいます。私は医療の出身ですがいつも「医療の常識、しきたりを脱ぐ」ということを意識しています。未経験という経験で医療を改革することは、本当に新しい医療のイノベーションにつながるのではないでしょうか。
経験(体験)については「成功したこと」「失敗したこと」の両方が必要ですが、どちらかに偏っていると、意思決定を危うくする可能性があるので注意が必要です。
多くの人は「成功した経験」を重視しがちであり「失敗した経験」は自分の手が及ばなかったところにその原因の多くを求めがちで、なぜ失敗したのかについて深く考えない傾向があるのではないでしょうか。
失敗は避けられない。それを知っておくこと、そこから気づきを得ることで、単なる失敗を成功に変えることができます。
仕事をしていると時には乗り越えられるかどうか、正直、日々不安に思うこともあります。
クライアントのニーズ・課題を見出す力、事業を立ちあげる力、事業を運営・推進する力、企画・プロデュース力、ファシリテーション力 などメディヴァで学べることはたくさんありますが、中でも自分で考えて実行することで得られる経験(体験)は自分の財産になります。
何事に対しても深く思考し、そして実行し、経験(体験)して欲しいと思っています。
こんなことをやりたい!それは必ずおもしろいことになる!というようなことを描いている方、まずは、面接で話してみてください。それだけでも新たな道が開けると思います。ちなみに、私はたくさん質問しました(笑)「質問は以上です」というまで「他に質問はありませんか?」と、とことん付き合ってくれたことが印象に残っています。
面接のときにとても助けられたことは、とにかく融通を利かせてくれたことですね。面接の時間や日程など要望を調整してもらえたことはとてもありがたかったです。
そのほか今でもときどき思い出すエピソードがあります。代表の大石との面接時に違和感なく、まるで取引先との面談のように名刺交換から始まったことです。本当にびっくりしました。
面接にきた人は単なる「評価する対象」とだけ思う会社が多いかもしれませんが、メディヴァでは人として関わる目線があるように感じました。
面接を通して、こんなにとことん人と向き合ってくれる会社なのだからきっと私自身そのものを見て、評価してもらえるだろう、そのような面接の上で合否をもらえるだけでも、次の自分自身の成長に繋がると確信したことを今でも思い出します。
(2023年4月掲載)