RECRUIT BLOG
2025/08/05/火
コラム
ずいぶん昔、もういつだったか覚えていないくらい前にどこかで読んだ英語の文章で、その後ずっと心に残っているものがあります。誰かの名言か、どこかのことわざか、わからないのですがその時から私の頭の中に住み着きました。
文章というより、一つの文です。
Pessimism is nature, optimism is will.
というものです。私の頭の中には、日本語で、
「悲観は人間のもともとの性質、楽観は意志の賜物」と入っています。
今回、このことを書こうと思って、メディヴァ社長の大石(ニューヨーク育ちのバイリンガルです)に、英語として正しいのか、そもそも、そんなことわざがあるのか?聞いてみました。
大石の答えは、そんなような考え方や言葉はあると思う。英語として完全に正しい訳じゃないけど、まあ通じるだろう。もう少し正しくすると、
Pessimism is of nature,optimism is by will.
とかかなー、ということでした。
それで、英語としてまあ正しいだろうということにして、閑話休題、私がこの言葉について思うことや、なぜそれが好きなのかを書いてみます。
悲観的、楽観的、といったことを考えるときに、だいたいの人は、「人には楽観的な人と悲観的な人がいる。それはその人の性格による」と考えるのではないでしょうか。そして、人の性格というのは変えられないもので、悲観的な人に生まれついたら、それは一生変わらない。。。。
私も元々はそう思っていました。
ですが、この言葉を見たときに、そうではないと強く思いました。
人はもともと、悪い事態を想像して心配するように出来ているもので、それに対して、楽観的でいることは、人の強い意志や、努力によってようやく得られる状態、貴重な状態であること。
そして、悲観的、楽観的というのは変えられない性格ではなく、意志があればだれでも楽観的な心の状態を得られる可能性がある、ということだと解釈しています。
例えば、楽しいから笑うんじゃなくて、笑っていると楽しくなってくる、ということも聞きます。これなどは単純な例で、「楽観的、悲観的」というほどのことではないかもしれません。
もう少し高級そうな例を考えてみると、
何か高い目標や難しい課題に臨む場合、パッと考えたときには不可能に見えたり、少なくとも自分には無理だと思ったりしそうですが、
そのことについて調べたり、分析したり、どうやって達成するか計画を立てたり、そのために必要なものを習得していったり、前に進んでいくうちに、徐々にできそうな気持ちになって来たりします。
そして、一度そういった体験をすると、次に難しい問題にぶち当たったときには、最初から「少しずつやっていけば出来るんじゃないかな」と思えたりします。
このように、自分次第で楽しい気持ちになったり、楽観的になれる、と考えるほうが未来に対して希望を持つことができます。
ここで言っている「楽観的」というのは、脳天気に何も考えない、心配しない、ということではありません。何も考えないのではなく、未来に対して良いイメージを持ちながら、心配、考慮、配慮すべきことに対処しながら、チャレンジングに取り組み、最終的には良い結果を得る、といったような意味にとらえています。
何も心配せず、考えもしなければ、やはり困った事態に陥って、それが続くうちに、悪い予想をするようになって、怖くなって、結局は悲観的な人になってしまうように思います。
実際のところ、私自身はこの言葉の言う通りに、自然な姿としては悲観的になりそうな人間ですが、意志によって自分なりに楽観的にものに取り組み、おおむね楽観的な状態を保ち、自分なりにはキャリア、人生において良い結果を得てきたのではないかと思っています。
誰であっても頭の中に、
人間はそもそもほおっておいたら悲観的なもの →自分が悲観的になったとしてもごく普通のこと→ 楽観は意志の賜物→ 意志をもって行動すれば、楽観的でいられる→ 希望をもって前向きに行動すればよい結果が得られる、
といった図式を入れておくと、長い年月の中では徐々に良い方向に進めるのではないかと思います。
ごく単純な話ですが、誰かの役に立てればと思って書いてみました。(岩崎克治)
(人事ブログ過去原稿発掘シリーズ:初出2019年12月)
筆者プロフィール
岩崎克治 Katsuji Iwasaki 株式会社メディヴァ取締役
大阪大学大学院 情報工学分野 修士課程修了。
マッキンゼー・アンド・カンパニーのコンサルタントを経て、1997年に(株)インクス入社。ITによる高速金型事業の立上げ、クライアント企業の製品開発プロセス改革等に従事。2002年メディヴァに参画。
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