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2026/07/13/月

大石佳能子の「ヘルスケアの明日を語る」

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第8回日本在宅医療連合学会大会での発表について

皆様 在宅医療学会のシンポジウムでしゃべるべく、北海道に行きました。
お題は「2026年診療報酬改定にどう対応したのか?」です。
コミュニティホスピタルの立場で、私どもが運営する中小病院について話しました。

全般的に今回の在宅関連の診療報酬改定はメッセージがクリアで、良い内容と思っています。しかしながら、診療報酬をやみくもに追うべきではありません。あくまでもメッセージであり、手段であり、目的ではありません。
医療機関の戦略の本質はいかに「地域ニーズ」に応えるかとなります。

在宅医療の提供体制は、地域格差が大きいです。地域を「4象限」に整理してみました。
軸は「複雑性(患者の状態)」と「介入(疾患中心か、生活・家族・地域統合か)」です。

疾患中心の2つの象限は、
基礎的な在宅医療型(高血圧、糖尿病、COPDなどの慢性疾患の安定管理や、通院困難な高齢者の定期フォローなど、定型的な医療の提供)
重症・医療依存患者の在宅管理型(心不全、呼吸器疾患、がん、神経難病、医療処置が必要な患者など、医学管理が中心)
生活・家族・地域統合が必要な2象限は、
生活支援・介護連携型(介護サービスの調整、生活支援、地域資源との連携など、生活基盤を整える)
複雑ケースの統合マネジメント型(認知症、精神疾患、家族問題、経済困難、介護負担、意思決定困難など医学と生活・家族・地域の課題が重なる)

在宅医療の4象限モデル


都市部では、在宅医療の量的供給は既にある程度存在するので、「複雑性を統合する力」がコミュニティホスピタルに求められます。(象限④)
地方では、在宅医療の担い手が少なく、①、②、③、④の全てを支え、「地域の在宅医療インフラ」として機能する必要があります。

都市部では、既存のプレイヤーと役割分担をし、連携し、不必要な入院の減少、医療介護資源の適性活用を目指すのに対し、地方ではハブ的な機能を担い、地域全体の生活の安定化を図ります。
地方型では特にコミュニティホスピタルが病床を持つことに価値があります。レスパイト、看取り直前の入院、退院後の在宅導入、リハ・栄養・口腔管理の早期介入、退院前後の訪問等が病床を持つことにより可能となります。入院、外来、救急、リハ、介護と連動することにより、切れ目のない医療・ケアを提供し、地域住民の安心を支えます。

何を担うかは、それぞれの地域の実情をしっかり見て、そこから組み上げることが求められます。

北海道は学会の前日に、総合診療医やその卵向けの別のセミナーも実施しました。
そこではマクロデータを用いて、北海道の各地域を更に細かく見て、地域ニーズを拾う分析結果を説明しています。
先述のとおり、医療機関の戦略は地域のニーズが起点です。公的に手に入るデータからかなりのことは分析できるので、この手法は広く知ってもらいたいと思っています。