2023/06/26/月

大石佳能子の「ヘルスケアの明日を語る」

コミュニティホスピタルと中国出張記

皆様、新型コロナも漸く5類になりましたが、いかがお過ごしでしょうか?私は昨年秋ごろから海外(ヨーロッパ、東南アジア、中国等)の出張が急に戻っていますが、どこもマスク無しの生活ですね。現地で「あ、、マスクだ!」と思ったら、ほぼ日本人でした。 さて、今日は2つのトピックをご報告します。 

コミュニティホスピタル始動!
1つ目は、新しい事業が5月に本格始動しました。メディヴァでは従来より病院再生を全国でお手伝いしていたのですが、この度、中小病院の再生に特化した会社を作ります。 

そのためにメディヴァの100%子会社である株式会社シーズ・ワンに、まずは15億円の資金調達が決定しました。引受先は、東急不動産ホールディングス株式会社、株式会社東京きらぼしフィナンシャルグループ傘下のグループ会社、等です。 

この資金で経営状態が悪化したか、後継者がいない中小病院を引き取り、「コミュニティホスピタル」に転換します。「コミュニティホスピタル」は、在宅医療やリハビリ等を担い、地域包括ケアの中核になる病院です。 


また、医療の質向上と業務の効率化に向けて、「医療行為以外の業務のセンター化」と「電子カルテとDBとCRMシステムのパッケージ化」を行い、積極的にDXを推進します。(https://c-s-one.jp/company/) 

「コミュニティホスピタル」で働く総合診療医,在宅医療医の育成と、医療介護を核とした街づくりを行うために、一般社団法人コミュニティ&コミュニティホスピタル協会も立ち上げました。(https://cch-a.jp)

中小病院が、地域包括ケアシステムの中核になり、地域の活性化を牽引できるよう、育った総合診療医が地域根根付いて、次の世代に繋ぐ地域エコシステムを創りますので、是非応援してください。一緒に働く仲間も募集していますので、どうか宜しくお願いします。(プレスリリース

我去了上海!
2つ目のトピックは中国出張記です。 
中国最大の介護福祉展で、JETROが日本ブースを設え、招かれて出展してきました。日本ブースの中でも一番目立つところがあてがわれたおかげもあり、多くの来訪者が来ました。日本式介護には中国の皆さん、とても興味を持ってくれました。通訳を介してCCTVのインタビューに登壇しました。来訪者とのやりとりは残念ながら、私の中国語では戦力外だったので、詳しくは鮑さんのレポートをお読みください。 


展示会のついでに週末、高齢者住宅を開発中の中国の不動産王を訪問しました。まだ砂糖が配給制だった頃、溢れた砂糖を掻き集めて20元(400円)から商いを始めた人です。今では上海だけでなく全国にホテルやショッピングセンターを開発済みです。 


杭州近郊では「龍の夢」という巨大リゾート(ホテル,コンベンションセンター,動物園,サーカス等々)を開発しています。動物園には象が20頭いて、来年はパンダも6頭来るそうです。驚いたのは、ホテルの中庭も動物園になっていて、虎やペンギンが飼われていました。サーカスもご招待されましたが、象が踊ったりする本格的なものでした。 

開発中の高齢者住宅は、なんと3棟1万戸!預託金2000万円は退去時に全額払い戻され、本人の希望に合わせたサービス分だけ課金されます。 

サービス提供者(介護者)への報酬は、基本給+入居者からの指名や提供サービスの一部分が歩合で払われます。介護度が重いほど喜ばれるしくみで、上海で働くよりペイがいいので,スタッフは集まるだろう、と。 

建物はほぼ出来ていました。サービスはまだ熟考すべき点は多々ありますが、面白いコンセプトです。 

日本は、資本主義国家の社会主義介護。中国は、社会主義国家の資本主義介護。 

どちらも良いところ,悪いところがあって、とても有意思(ヨウイースー; 興味深い)でした。 


やっぱり来てみるもんだな、、、と改めて実感した次第です。皆様もご興味があれば、是非いらしてみてください。