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2024/04/02/火

カルチャー

健康経営の一環としての社内フルマラソンチャレンジPJの報告

~「健康のための運動」を継続するために必要なこと ~

個人的体験ですが、新卒で就職して数年の間に運動不足から体力がガタガタと落ちたのを感じました。かなり危機感を持ち、それから健康と体力維持のため「運動習慣」を付けることに取り組み始めましたが、その結果は20年以上も惨敗の連続でした。
よく〇〇回目のダイエット、〇〇回目の禁煙という言い方で笑いを誘うようなことがありますが、それと同様に運動習慣を付けることに何度トライしたかわかりません。

そんな私の惨敗史が終わりを告げたのは、40代に入って数年経った2009年に東京マラソンを走ったときでした。一度走っただけでその雰囲気に魅せられ、またあの雰囲気を味わいたい、次はもう少し余裕を持って走りたい、もう少し良いタイムで完走したい、と思いながら毎週走る生活を始め、それ以来15年ずっと走り続け、フルマラソンは50回以上、100キロの大会も毎年走っています。体重も減り、健康診断の数値も改善しました。一番嬉しいのは日常生活がとても楽で快適になったことです。

自分の経験と、周りの人の観察の結果、私の中では、
「健康のためだけでは運動習慣は身に付かない」
「運動習慣を身に付けようと思ったら、楽しさ、面白さを追いかけるのが一番」

という定式が出来ました。また、仲間と一緒に取り組むことで楽しさも増すと同時に、ある種の「自分を頑張らせる力」を増すことが可能であるとも思いました。

仲間を作るためとお節介を含めて、これを周りの人にも知らせて実践してもらおうと、社内にランニングクラブを作って一緒にフルマラソンに挑戦したり、メディヴァの健康経営を担うボランティアの健康づくり組織、MHIT(Mediva Health Innovation Team)の運動分野担当のリーダーとしてイベント性の高いウォークラリーを開催したりしてきました。

ランニングクラブは有志の集まりですが、MHITは全社を広く対象とした活動なので、やることは少し違います。有志はより深く運動(ランニング)に取り組む活動が多くなり、MHITはとっつき易そうなマイルドな活動が多くなります。

でも、自分の1番の体験である「フルマラソンをまた走りたいという思いが結果として運動習慣につながる」ということをもっと広く伝えていくことができないだろうか?とずっと考えてきました。その結果として、全社員から「初めてのフルマラソンチャレンジャー」を募集する取り組みを始めました。

フルマラソンを走るのは簡単なことではありませんが、それは特別なことではなく、誰でもやればできることです。目指すレベルをちゃんと(堅実に)設定して、準備を怠らなければ誰にでも可能なことで、15年間に数十名の人と一緒に初マラソンを走ってきて確信を持っていました。

そこでのポイントは、
・人が長距離を走れる生理学的な根拠に則って準備(練習)を進めること
・仲間とお互いの状況が共有されていて、励まし合いながら取り組むこと
・自分の進歩を確認して成長の手応えを感じること

などです。
より広い人に興味を持ってもらい、「やってみたい」「出来る」と思ってもらうために工夫をしました。

・まずは、フルマラソンに挑戦して完走することで得られるものを提示する
 (楽しさ、運動習慣、QOL、自己肯定感、など)
・初めてでも走れる準備について理論、根拠について講義を行う
・マラソンを定期的に走っているメンバーが一緒に練習をしてサポートする
・ランニング用GPSウォッチを提供する(それにより以下の効果を期待)
 数値をもとに練習を指導できる
 自分の進歩が目で確認できる
 アプリを通じて仲間と練習状況を共有できる

以下は、社内への募集要項の一部です。


募集に対して社内から5名が手を挙げてくれ、一緒に練習して本番にも一緒に参加する応援メンバーが5名集まりました。本番のフルマラソンまではまだ踏み切れないが練習は一緒にしてみたいという練習参加メンバーが3名、総勢13名で活動を開始しました。

5月にスタートして12月の本番まで約7ヶ月の道のりです。
活動を社内に知らせることで、参加しないメンバーにも興味を持ってもらい、次回以降の参加のきっかけになることを期待して、社内SNSへも経過を報告しました。社内発信の一部をご覧ください。

練習はある程度のステップ(メニュー)を決めていましたが、個人の都合に合わせて普段は家の近所などで走り、月に1〜2回は集まって走りました。暑い夏を乗り越えて、徐々に走れる距離を伸ばしていきました。

準備段階で、走れる距離や余裕の程度の個人差はありつつ、おそらく全員完走できるだろうと思っていましたが、何しろそれぞれ初めてなので何が起こるか未知数です。心配な気持ちも抱えつつ本番を迎えました。

当日は色々と予想外のこともありましたが、詳細はここでは省略させていただきます。とにもかくにも全員無事に完走できて、心底ほっとしました。
メンバーの家族(配偶者)、その友人など一緒に走るメンバーはいつの間にか増えていて、応援に駆けつけてくれたメディヴァのメンバーも合わせて、チャーターした帰りのバスは総勢約20名で満員となりました。

もちろん、車内で打ち上げ宴会を行いましたが、後日改めて打ち上げの会も開きました。

今回のプロジェクトで、メンバーの皆さんの様子を見ていて感じたことは以下です。
 ・練習と本番を通じてメンバーそれぞれが自信を深めることができた
 ・違う部署のメンバー同士が徐々に仲良くなり最後はチームの一体感が生まれた
 ・本番が終わった後もそれぞれに運動習慣が根付いている

「自信」と書きましたが、これはマラソンや運動に関する自信というよりは、自分が頑張ってやり遂げたことによる広い意味での自信ではないかと感じています。

運動習慣については、12月に終了してまだ4ヶ月ほどなので、もう少し長い目で判断する必要はありますが、その後もメンバーが定期的に集まって走っていますし、また一緒に大会に出ようという相談をしているので、おそらく運動を習慣にできるメンバーが多いだろうと思います。

メンバーからの感想(抜粋)

継続して続けることがあまり得意ではなかったのですが、この7ヶ月皆さんとアプリで共有して刺激を受けたり、一緒に練習させていただいてまた頑張ろうと思えたり、何とかここまで乗り切れて、自分自身驚いています。そして、また社内で新たなコミュニティが作れたので、このご縁をこれからも大事にしていきたいです。

初めの頃は3キロでも長く感じていましたが、皆さんと練習を重ねるうちに5キロ、10キロが苦でなくなっていました。何より、1人で練習している時と皆さんと一緒に談笑しながら走っている時とでは、モチベーションも距離の体感もキツさも全く違うことに驚きました。このメンバーだったから、47.195キロを完走できたと心から思います。

本番も残り10キロ地点からがとっても辛く心が折れそうになりましたが、すれ違う皆さんに励ましてもらいながら、パワーをいただきなんとか乗り越えることができました
今回フルマラソンに参加できてよかったです。

いつも皆さんが温かく接してくださり、気付けば走ることも皆さんにお会いすることも、私の大きな楽しみになっていました。沢山鼓舞していただき大変感謝しています。

マラソン当日も足が痛みましたが、教えていただいた痛みの場所と走り方の修正を意識して、焦らず対応することができました。

マラソン当日に一緒に走っていただいたこと、すれ違う皆さんとのハイタッチを思い出すと、今も目頭が熱くなります😭皆さんとフルマラソンチャレンジさせていただけたことは、忘れられない思い出になりました。本当にありがとうございました!!

初めのころは10キロ走るのも筋肉痛になり、長く感じていたのですが、みなさんと走ることでだんだんと走れる距離が伸びていきました。みなさんと談笑しながら練習が出来たのもとても楽しかったです。

本番は最後の15キロくらいから足が重くなり、ラスト5キロは本当に辛かったですが、皆さまとすれ違いで声を掛け合い元気をもらえて、なんとか乗り越えることが出来ました

このメンバーで参加できて本当に良かったです。今回限りでなく、今後も皆さまとのご縁を大切にしたいです。

今回の経験から、この活動の意義を確認できたので、今年もメンバーを募集して同じように一緒にフルマラソンに挑戦する予定です。一回あたりの人数は限られているかもしれませんが、それぞれからの波及効果はかなりあるのではないかと期待しています。

活動の様子を社内SNSで見たり、直接話を聞いたりして刺激を受ける場合もあるでしょうし、今回実際にあったように家族へ波及することも大いに考えられます。メディヴァは顧客の健康づくりを仕事にしている会社ですから、その面でも良い影響があることを願っています。

これからも地道に活動を続け、社内・外へ輪を広げていきたいと思っています。(岩崎克治)