コミュニティホスピタルが必要とされる背景
「臓器別・疾患別」の枠を超えた総合的な診療へのニーズの高まり
入院患者における高齢者の比率は、この40年弱で倍近くに増えています。また多くの高齢者が複数疾患(Multimorbidity)を抱えています。「臓器別・疾患別」という枠を超えた、総合的な診療へのニーズが高まるとともに、できるだけ早い時期に退院して在宅療養に切り替える医療体制が求められております。
入院患者における高齢者の割合の推移 | 複数疾患を抱えた高齢者の割合 |
地域での暮らしを支える在宅医療のニーズの拡大
高齢化がさらに進展していくことからケアすべき患者は増加していきます。高齢者が最期まで自分らしく過ごすためには、住み慣れた地域で暮らし続ける「地域包括ケアシステム」の構築が求められています。そのためには在宅医療を含む、地域医療の最前線を担う医療機関が必要です。
最期を迎えたい場所 | 訪問診療患者の推移 |
コミュニティホスピタル構想
コミュニティホスピタルとは
総合診療を軸として、超急性期以外のすべての医療とケアをワンストップで提供する。医療者が、本来やるべき仕事に集中し、成長しながらいきいきと働ける環境を創る。病気だけではなく、患者さんの人生を診て、「治し、支える医療」を提供し、地域の人にとって「ここがあるから安心」という拠り所になる。これが、私たちが考える「コミュニティホスピタル」です。
①総合的診療をワンストップで提供(健康づくり)
地域のかかりつけ医として、外来から入院、在宅医療までワンストップで提供し、人生を診て、治し、支える医療を提供します。
➁地域医療人財の育成 ・ CX/DE (人づくり)
多くの学びと働きがいが実感できて、DXとタスクシフトによって仕事と生活を共に充実させ、理想の医療を実践できる環境をつくります。
③地域包括ケアシステム(まちづくり)
開かれた病院として、地域とつながり、地域の健康増進に取り組み、いつまでも安心して暮らせる地域をつくります。
中小病院は地域医療を守る独自のポジションへ
日本にある8,200の病院のうち、5,700が200床未満の中小病院 (※) で、その多くが人材不足と赤字に悩んでいると言われています。中小病院が存続していくためには、病院中心の施設型医療から、自宅・地域を軸とした「治し、支える医療」に転換することで、地域医療を守る独自のポジションを形成していくことが求められます。
※ 2022年時点の数値です。 出典:厚生労働省 医療施設調査
コミュニティホスピタル構想におけるメディヴァの役割
メディヴァは、コミュニティホスピタルの普及と医療職の教育や派遣を担う「一般社団法人コミュニティ&コミュニティホスピタル協会」と、病院経営支援と経営インフラを提供する「株式会社シーズ・ワン」と連携し、志を共にする医師や、患者さん、地域の方々と共に、このような病院を増やしていきます。
メディヴァ
病院経営ノウハウの提供、様々な業態業種とのコラボレーションのプロデュース
※メディヴァが行う病院コンサルティングの詳細についてはこちらから
シーズ・ワン
コミュニティホスピタル運営支援、共通インフラの提供(情報システム、シェアードセンター)
一般社団法人コミュニティ&コミュニティホスピタル協会
コミュニティホスピタルの啓発活動、総合診療医を始めとした人材育成