開業までの一般的な流れ

ご自身の置かれている状況によって、順番が前後したり、省くことが可能なケースがあったりしますが、メディヴァがサポートさせていただいた開業支援の経験上、一般的な開業までの流れは下記のとおりです。

また、開業の意思にかかわらず、診療所経営について知っておくべき情報についてまとめた弊社出版の書籍がございますので、医業経営について単純なご興味をお持ちの方はぜひ、こちらの書籍をご一読ください。
その他の出版物についてはPRODUCTSにまとめております。

1.医院の基本構想やコンセプトの決定

ご自身の置かれている環境や抱えている悩み、先生の価値観などをしっかりとヒアリングし、先生と同じ目線に立つことから、先生のおもいを反映させた医療を地域の方々に提供することを前提に、開業の動機やご意向を伺いながら、アドバイスをさせていただきます。

先生の性格から悩みなど、取り巻く環境について、ひとつひとつ言葉にして目線合わせを行い、
コンセプト作りを行います。

  • 性格   :良い意味での「軽い」性格、オープンに物事を伝えられる。
  • 趣味趣向 :新しいものに興味がある。テニス等学生時代から打ち込んできたものがある。
  • 開業の懸念:普通の開業に「漠然とした不安」に加え、事業として成功するかの不安がある。
  • 目標   :自分の医療で地域住民の健康レベルを上げたい。
  • 現在の悩み:働き方、出世、やりたい医療に限界感がある。些細な事でも相談相手が欲しい。

上述した情報をもとに先生とディスカッションを通して

「医療のジェネラリストとして、地域住民の全体像を診るクリニック」

というコンセプトができました。

2.診療圏調査

クリニックのコンセプトに沿った理想的な物件を選定し、その物件ごとに来院患者数の予測作業を行います。当社では、診療圏調査アプリを開発しました。どなたでも無料で診療圏調査ができますので是非、アプリをダウンロードしていただきますと幸いです。

詳細については弊社お問い合わせページまたは、PRODUCTSの診療圏調査アプリ開発をご覧ください。

3.開業場所の決定

診療圏調査の結果はもちろんですが、実際に足を運んだときの感覚や物件ごとの詳細情報(十分な広さがあるか、水回りはどうか等)を参考にしながら、それぞれの物件の比較をし、判断して決めます。
メディヴァから紹介できる物件もございます。詳細は「物件情報」をご覧ください。

開業場所の決定まで、数年かかるケースやすぐに決まるケースがあります。
それぞれの実例について紹介いたします。

1.物件選定までに1年をかけたケース(泌尿器科)

診療科の特殊性を考慮すると、繁華街で性病等を診るという方法もあったのですが
「疾患を限定せず普通に診ていき、その中で専門性を生かしていきたい」という先生のおもいに応えるため、
先生の馴染みのある場所の近くで、1年くらいかけて物件を探しました。

2.すぐに見つかったケース(精神科)

物件としては2~3件目で、9月から探し始めて11月~12月頃に決定いたしました。
水回りや空調設備、十分な広さがあるかどうかなどをしっかりと検討し、最終的には奥様のご経験と直感を頼りに物件を決定されました。

4.事業計画書の作成(シミュレーション)

開業に必要な「初期費用」や委託費や金利など開業後にも必要な「運転資金(ランディングコスト)」に加えて、医療機器の入れ替えや建物修繕費・採用費など「突発的な費用」も含めて費用計算し、診療圏調査等から得られた来院患者数等から収支を計算します。

上述したように費用には、大きく分けて「初期費用」「運転資金」「突発的な費用」の3つの費用があります。
費用について見落としがちな点は多々ありますが、特に多いのは「人件費の上昇」です。
通常、1年以上継続して勤務しますと「昇給」するため、付随して「賞与」や「法定福利費」等も上昇します。
1院のみの開業では少人数で運営しているため、影響は軽微なものとなりますが、来院患者数が増えることに伴う従業員数の増加や複数院の開業(展開)をする際には従業員数も比例して増えるため、事業計画に影響を及ぼすことがあります。
メディヴァは開業の事業計画のみならず、「移転を伴う建替え計画」や「経営改善の計画」など、金融機関への借り入れを前提とした事業計画書づくりのノウハウがあります。
それらの実績については「コンサルティング実績」をご覧ください。

5.賃貸契約または不動産の購入、レイアウトや内装の設計および施工業者の決定

賃貸または不動産購入、それぞれメリットとデメリットがあります。
賃貸の場合は、都市部において比較的に好立地で開業しやすいメリットがある一方で、内装設計で自由が利かなかったり、排水の観点から高コストとなってしまったりすることがあります。
また、不動産購入の場合は、資産形成や希望通りの内装設計が可能といった点でメリットがある一方で、賃貸と比べて多額の資金を必要とします。

費用が高くとも、医療専門の設計業者を選ぶことをお勧めいたします。
医療に馴染みのない業者を選びますと同じ場所を何度も往復するなど、スタッフ導線が長くなり、運営効率がどうしても悪くなってしまいます。そうした結果、同じ面積のクリニックでも受け入れ患者数の上限が異なってしまうため、利益にも影響が出てしまうおそれがあります。
また、医療専門の設計業者であっても、無床クリニックの他に有床クリニックや病院、健診施設など施設形態によって得手不得手があります。
その他には、空調設備や照明設備、LAN配線など、検討するべき事項が多数ございます。

6.医療機器の選定

コンセプトに沿った医療に加えて、診療効率を考慮した上で医療機器の選定を行います。
開業当初は来院患者数が少ないこと多いため、はじめから医療機器をすべて揃えてしまうと逆に利益の圧迫要因となってしまうことがあります。
そのため、開業当初の検査については外部委託等を検討し、来院患者数の増加とともに医療機器を揃えるなど、シミュレーションを通じてご提案させていただきます。

什器備品と比べて医療機器は非常に高額で、モノによっては数億円の費用がかかる医療機器があります。
また、購入金額(初期費用)の他に、メンテナンス費用(ランディングコスト)と故障に伴う「買換えの費用」も発生するため、購入には慎重な判断が必要となります。
そのため新品だけではなく、中古品や知り合いから譲受ける等も検討し、費用を抑えることをお勧めします。

7.広告および宣伝の検討、スタッフ採用計画の策定

医療機関の広告については、様々な規制があります。特に開業当初は広告内容について注視されてしまいます。
保健所に加えて医師会などから指導・指摘が入ってしまうことがありますので、専門的な業者を使って広告出稿をすることをお勧めします。
また、スタッフ採用はご自身の伝手の他にハローワークや紹介会社、求人広告出稿などの採用方法があります。

駅看板や電柱広告、チラシ配りなど、古くから利用されている広告(オフライン広告)に加えて、昨今はリスティング広告やホームページやSNSなどインターネットを利用した方法(WEB広告)があり、それぞれ特徴が異なります。それぞれの特徴をよく理解し、うまく組み合わせることで効果的な広報活動が見込めます。

オフライン広告の特徴

駅看板や電柱広告、チラシ配りは、開業直後における地域住民への周知には有効的ですが、情報の差し替えが難しいため、社会情勢に応じた情報(フロー型コンテンツ)発信には向かないといった特徴があります。

WEB広告の特徴

自院の新着情報や院内写真などといった最新情報や視覚情報を自由に表現できるため、比較的に若い世代や地域住民以外への周知に有効的です。一方で自由に表現できるからこそ、専門的な知見や表現方法が求められるため、費用がかさむ要因となってしまうおそれがあります。

8.保健所(行政機関)へ開設届等の各種申請届出

行政機関の届出は開設する地域によって、基準や手数料が異なることがありますのでご留意ください。
弊社では先生に代わって行政機関への問い合わせもさせていただくことも可能ですが、申請する書類や問い合わせの類によっては先生ご本人からでないと受け答えができないケースもございます。予めご了承ください。

9.医薬品、医療材料、医療産廃業者、外注検査会社、システム業者などの選定

取り扱う医薬品や事務用品など、かねてよりお付き合いのある業者やお勤め先やお知り合い(同じ診療科の先生)の業者から業者を選定します。

テクノロジーの発展と共に、今後は複数のシステムを連携させることが必要になってくる見通しです。
そのため、電子カルテ等、同じ機能を提供するシステム業者であっても、他システム(健診システムや会計システム、画像処理システム、AI等)との連携実績があるかどうかが選定のポイントとなります。

また、システム業者とは持ちつ持たれつの関係になりますので、下記の2点も考慮する必要があります。

  1. 保守に関わる人員の観点から、システム業者の従業員数
  2. システム業者が倒産してしまうと運営や診療に関わってしまうため、経営状況

システムは一度作ったり、利用したりしますと代えの利かないものとなりますので、その点はご留意ください。

10.内覧会の実施

開業前や開業直後に先生自らが直接クリニックを紹介するチャンスです。
内覧会を実施する際は広告業者を利用し、ティッシュ、飲み物、ボールペン等といったものにオリジナルのノベルティをするなど、事前準備を万全に整えることが内覧会の成功が左右されます。
また、内覧会当日・直後はホームページのアクセス数の増加も見込めるため、内覧会までにはホームページの完成も必要な準備となります。

また、実際にお越しいただくため、社会情勢や季節によっては感染症対策をしっかりと行うことでクリニックに対する印象が変わってきます。

14.開業

ご自身の置かれている状況や環境によっては上位の順番が前後、または省くことが可能なケースがあります。
一般的にはここまでの流れを1年~2年かけてしっかりと準備し、開業をします。
メディヴァは開業だけではなく、経営が軌道に乗るまでの「運営支援」や、介護領域との連携といった新たな領域に挑戦される先生には「展開支援」といった支援メニューもございます。
また、主にWEB面談を利用した「オンライン開業支援」もございます。

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