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募集職種・エントリー

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メディヴァの人事ブログ
私たちの日常、仕事、仲間、価値観などを
理解していただくために綴るブログです。

2017年01月20日(金)

人を育てるということ

私事で恐縮ですが、先週末に小学3,4年生の同窓会がありました。40年以上たって初めての同窓会です。40人ほどのクラスでしたが先生と21人の生徒が集まりました。

連絡が付いたのは25,6人ほどでしたが、欠席した人は外国にいたり、どうしても外せない先約があったりと、泣く泣く欠席という感じでした。ほとんどは「それは是非出席したい」と即答でした。私は幹事の一人でしたが、幹事にとってこれほどありがたいことはありません。

先生は当時小学校では珍しい男の先生で名字の一文字にちなんで「クマ先(クマセン)」と呼ばれて子供たちから慕われていました。30代半ばで中堅からベテランの域に近づきつつも、仕事に狎れ合うことなく溢れるエネルギーで子供と接してくれました。

子供たちから絶大な支持を得ていたのは、その型破りな授業やクラス運営です。授業中に子供たちの集中力が切れてどうしようもない時には、近くの山へハイキングに出掛けて沢蟹をとったり。夏休みに校庭にテントを張って泊まりのキャンプを企画し、その日はソフトボールでお母さんチームと子供チームを対決させ(自信満々で臨んだ子供チームは惨敗。。。大人の力を思い知らされました)、休み時間にドッヂボールに参戦して手加減なくボールを当ててきたり。

かといって、授業をおろそかにしていた訳ではありません。授業にも様々な工夫をされていました。分数を教えるのにビジュアルにわかるようにタイルを使ったり、ローマ字を覚えるのに今でいうフラッシュカードの手法を使ったり、と子供に興味を持たせて理解を深めるような授業をされていました。何かを覚えるのに語呂合わせやダジャレもうまく活用されていた覚えがあります。

そして、そういった見える部分を超えて「クマ先」が慕われていたのは、一人一人を尊重して、子供の可能性を引き出してくれたからだと思います。目立つ子供にも目立たない子供にも同様に接してくれました。また、子供扱いせず世の中のことや人間についてしっかりと教えてくれました。

私が印象に残っているのは、電車で行く遠足の前日に、電車に乗っている大人には子供が好きでなかったり、子供の声を不快に思う人もいる。だから電車の中ではそういった人に配慮をしなければいけない、という話をされたことです。それも、クレームが出るから、というようなニュアンスではなく、子供といえども外に出たら周りのことを理解して世の中の一員として振舞わなければいけない、というような感じでした。

何も考えずにぬくぬくと育った私は、大人はみな子供のことが好きなんだと思い込んでいました(これもかなり脳天気な話だと思いますが)。その話はちょっとした衝撃で、でも、なるほどーと思い自分の好き勝手ではなく相手にもいろいろな感じ方や思いがあることを意識しようと決意した覚えがあります。

私達にとっての「クマ先」をここで全部わかってもらうのは不可能なのですが、とにかくそういった先生に2年教えてもらったことは、50歳を超えた今でもクラスのほとんどが鮮明にポジティブに覚えているということです。

同窓会で一人が近況を話したときのことです。彼女は現在、作曲家として活躍していますが、こんな話をしました。

「私は先生にとても感謝しています。私が作曲家になれたのは先生のおかげです。先生は当時、私が何を作っても、どんなにつまらないものでも、いいね、すごいねと褒めてくれました。本当にどんなにつまらないものでもです。それで私は才能もないのに勘違いして、ここまでやってきて作曲家になりました。」

これを聞いて私は感激すると同時に、40人のクラス全員にとってそれぞれに大小や内容の違いはあれど、同じことがあったのだと思いました。もちろん私にとっても同様です。大きくて分かりやすいものはないかもしれませんが、今でも自分の中にあの頃にクマ先に植え付けられたものを発見することがあります。

会社も学校も人を評価することは避けられない場所ですが、人を否定的に捉えることが評価であるとついつい思ってしまいがちです。でも、人を育てるのは、自分の存在を認めてくれる人がいる嬉しさや安心感、そこから湧き上がってくるエネルギーとやる気なのではないかと思います。

そして、終わりの挨拶で先生は「あの2年間は僕も本当に楽しかった。毎日毎日楽しくて、早く学校に行きたくて日曜日なんかいらんわと思っていました。無茶なこともいっぱいやりましたけど、皆さんの親御さんに助けていただいて励ましてもらったから出来たと思います。」と言われていました。

またこういう話もされていました。「普通はやらないことをやるので批判されたり、人気取りやないか、と言われたこともある。僕は子供の目線で考えてただけなんやけど。」「人が人を教えるなんておこがましいこと。当時を思い返すと申し訳ないような気持ちもある。」

このあたりまで話が深くなってくると、どう捉えてよいのか私には分からなくなってきますが、ご自分も本気で楽しみつつ子供たちと人間として向き合ってくれた先生が、私たちを成長させてくれたことは確かです。

頭にある思いを全部きれいにまとめるような結論はありませんが(無理にまとめると何かが零れ落ちてしまう感じです)、色々な思いが自分の中を駆け巡った時間でした。(岩崎克治)

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クマ先に感謝の印に皆から贈ったクマ
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