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メディヴァの人事ブログ
私たちの日常、仕事、仲間、価値観などを
理解していただくために綴るブログです。

2019年10月04日(金)

メディヴァ社内の健康経営取り組み例(全社ウォーキングラリー)

メディヴァはより良い医療、ヘルスケアを目指す会社であり、健康経営についてクライアントにアドバイスする立場でもありますので、自社の健康経営も大切にしています。社内には健康経営チーム(メディヴァ・ヘルスイノベーション・チーム。略称MHIT、読み方はエムヒット)があり、このチームのトップであるCHO(Chief Health Officer)は社長の大石です。健康経営を重視していることの証です。

MHITの運営方法の特徴は、
・会社の正式な組織としているため業務の一環として行っている。
・希望者が手を挙げて参加している。
・毎年、社員からアンケートを取って健康上の課題を優先順位付けして活動の重点を決めている。肩こり、睡眠、目の疲れなど、年によって焦点を当てるテーマが変わる。
・運動や食事については普遍的なテーマであるため担当の班が常に存在して、取り組み内容を考えながら行っている。

といった感じですが、例として運動班の行った社内イベントの取り組み方が、メディヴァを理解してもらう役に立つと思うので紹介させてください。

私は昨年からMHITに参加したのですが、これまでの運動班を引き継ぎ、まずはこれまで実施されてきたウォーキングラリーを引き継ぐことになりました。他にも4人の社員が手を挙げてくれ、運動班は5人になりました。

それまでは、各参加者が歩数を記録し、個人として競う形で行われました。各自が万歩計やスマートウォッチの歩数計等を使って毎日の歩数を記録して報告、事務局がそれを集計して順位を出し、上位の参加者を表彰するイベントでした。

それを引き継ぐにあたって参加者の声を集めてみると、ウォーキングラリーは意義があるものの、
・毎回だいたい同じ人が上位を取るので、上位の数人以外の人が熱意を持ちにくい。
・自分が普段続けているウォーキング以外の運動が反映されないので参加しないと言っている人がけっこういる。
などのポイントが浮かびあがってきました。

最初のポイントについては、現在は下位の人でも歩数を増やして上位に入るモチベーションを持ってくれれば、ウォーキングラリーの趣旨にピッタリですし、2番目のポイントについては、他の運動をしていても、ウォーキングの歩数を意識することは良いことですから、どちらも根本的な問題ではないのですが、新たに担当するにあたってはこれらに応える形で実施してみようとMHIT全体会議や運動班内で相談して決めていきました。

そこで出たアイディアは、
・個人戦でなくチーム戦にする。チーム内で励ましあいつつチーム間で競う。
・歩数のカウントやチーム作り、メンバー間の交流ができるアプリを使う(探す)。
・他の運動も歩数に換算して合算してトータル歩数で比較できるようにする。
・単純な歩数だけでなく、日々の結果をアップした率や盛り上がりなど他の要素も加味する。
・会社での部署やポジションなどを気にせず参加できるように匿名にする。
といったことで、これらを取り入れて実施することになりました。

スマホで歩数をカウントするアプリやグループを作るSNS的なアプリはたくさんありそうなので、その中からちょうど良いアプリを探すのは簡単だろうと思っていましたが、これが意外と難航しました。単純な歩数計はありますし、健康のためにグループやコミュニティを作るアプリもありますが、どれも単純すぎたり、大掛かり過ぎたりして、社内で上のようなアイディアを実現するのは難しそうです。いくつかのアプリを実際に運動班で使ってみましたが、ピッタリのものがありませんでした

そんなときにふと目に留まったのが「習慣化サポート」「三日坊主防止」というアプリのカテゴリーです。歩数という切り口ではなく、勉強でも食事でも健康、運動でも何でもテーマを決めて、同じテーマのグループを作り、毎日メンバーに報告して励ましあい、それを続けるうちに習慣が定着する、というコンセプトです。

そして、このアプリをインストールしている不特定多数のユーザーが集まってグループを作りますので、全員匿名というのが前提になっています。

「みんチャレ」と名付けられたこのアプリを見つけたときは「これだ」と心の中でつぶやきました。そして運動班5人でグループを作ってトライアルをしてみて、それは確信に変わりました。

歩数は自動でカウントされますが、それを自分でアップしなければアプリ内では認識されません。この毎日アップするという行為によって習慣化を促進します。そして、グループの他の人を見て刺激を受けたり、励ましてもらえたり、単純にグループ内での会話が楽しい、といった様々な形でモチベーションを維持することができます。

このアプリを使って、全社でウォーキングラリーを行うことに決めて全体の仕組みを考えました。

【イベントの全体像】
MKEチャレンジ2018全体像
もともとは個人がチャレンジしたいテーマでグループを作ったり、多くのグループの中から自分が参加したいものを探して参加したり、というアプリなので、社内で参加者を集めてそのメンバーだけでチームを作る、しかも全員匿名で行なうのは少し難しさがありました。

まずは参加者を募り、その中からリーダーを決めてチームを作ってもらい、参加者をチームに割り振り、メンバーにチームへの参加コードを配布する、という作業を行いますが、アプリに参加するときのニックネームは個人個人に任されますので、こちらで把握するのが難しく、皆さん初めてのアプリなのでインストールや使い方で多少は躓きますが、匿名なので支援するときにも誰が困っているかがなかなかわかりません。

例えば、5人になるはずのチームが4人しかいないということは、1人はまだ参加していないのですが、それがメンバー5人のうちの誰なのかがわかりません。全員にメールを出したり、社内で聞き込みをしたりもしましたが、基本的には待つしかない状況も多くあり、全チームが全員揃うまでの期間はかなりハラハラしました。

【アプリの画面イメージ】
実は、90アプリ外面例人あまりが参加した本番の前に、MHITの中で20人ほどのトライアルをしていたので、匿名で運営する大変さは分かっていました。それで事務局(運動班)としては、本番は実名で実施するつもりでしたが、トライアル参加者にアンケートやヒアリングをしたところ、本番も匿名を希望する声が大多数でした。匿名で行なうとメンバーを推測する楽しさや、参加していて気持ちが楽になる部分もあったようです。運営が多少大変だったとしても、皆さんが楽しめる形、希望する形のほうが効果はあるでしょうから、頑張り甲斐があります。それなら本番も匿名で実施しようと運動班で相談して決めました。
この他にも「こうしたら楽しいんじゃないか」「こうすることで運動する気持ちが高まるのではないか」とメンバーが様々な視点、発想で大小さまざまなアイディアを出して運営していきました。

【運動班の顔ぶれ】
運動班

・匿名だけではなく、アプリ内でのプロフィールで年齢や性別も自由に決めて(詐称して)よい。
・様々なスポーツの運動量に応じて歩数への換算表を作る(医療職が多く在籍しますので専門的に正しく決めました)。
・途中経過を発表して、各チームのモチベーションを上げる。
・歩数だけだと途中経過で勝ち負けが見えてしまうので、アップ率の高さ、一日の最高歩数、後半の伸びなど、あとから頑張れる「逆転要素」を入れる。
・キャラクターの良さ(名前や会話内容)、面白い出来事(ハプニングや、会話の盛り上がり)なども表彰する。
・表彰は忘年会の場で全社員の前で行う。
・優勝チームには、SNSなどで使える「似顔絵キャラ」をプレゼントする。

こうやって4週間のウォーキングラリーを実施しましたがとても好評でした。やはり事前のリサーチ通り、匿名でグループを作ることで探り合いなども楽しく、期間中にメンバー間の交流で仲良くなったり、あとで実名がわかったときに驚いたりといった面白さもあり、チーム間で競うことも張り合いになったようです。

【表彰の様子】
MKE18表彰式順位発表

優勝キャラクター(小)わずか4週間でしたが、参加者からは「みんチャレロス」といった言葉も聞かれ、「またやってほしい」という声も運動班に届きました。

このイベントを実施するにあたっては、アプリ運営会社(エーテンラボ株式会社様)に機能について質問をしたり要望を出したりしているうちに、バージョンアップの開発スケジュールのなかに、チームとしての合計歩数が表示される機能を組み込んでいただいたりしました。

そうこうしているうちに、イベントの様子やアプリへの要望を知りたいというご依頼をいただき、様子をプレゼンしたところ、こういった試みが面白いと思っていただけたようで、今年実施した第二回では社内イベントとして運営しやすくなる仕組みを多く提供してもらえました。

アプリを使っての第一回となったこのイベントは、盛り上がったと思いますが、まだ日常の運動を意識するきっかけになったというレベルだったと思います。
いくつか考えるべき課題も出てきました。
「チーム戦だとメンバーやリーダーが責任を感じて、プレッシャーが高かった」
「チームの会話を盛り上げる責任を感じて、リーダーの役割を重く受け止める人もいた」
「4週間では運動習慣が付くとか、体質が変わるといったところまではいかなかった」
といったことです。

運動班としても、初めての試みにドキドキし、我々にとっては運営するにはかなり参加者が多く感じられ、その評価や動向にハラハラしながらのイベント運営に、少々疲れたという感じもあり、次回については白紙のまま年を越して数か月が経ちました。

春になって温かくなってきたこともあってか、再び次回を期待する声が聞こえるようになり、私たち運動班のパワーも戻ってきたため、アプリでのウォーキングラリーの第二回を実施することに決めました。

第二回は前回の反省や課題を踏まえ、さらに運動班でもアイディアを出して以下のように決めました。
【イベントの骨格】
-チームは作るが、チーム戦ではなく個人として参加する(プレッシャーの軽減)
-リーダーは定めない(リーダーへの負荷集中を避ける)
-引き続き匿名制で行う(プレッシャーの軽減や楽しさの観点から)
-期間は長く(3か月→その後延長して4か月)(習慣化を目指す)
-歩数とアップ率の目標ラインを決めて個人として達成を目指す(全員が張り合いを持つ)
【モチベーションアップのために】
-目標ラインを達成した全員に「ご褒美」を出す。
-全体の歩数を距離に換算し、「歩いて世界一周」を目指す。
-歩くことで通勤や仕事の移動での交通費を節約し、節約額の10%を社会貢献(寄付)に使う
-全体して節約が目標額に達したら、ご褒美をアップグレードする。
-毎週、事務局から「励ましメール」を出す。
-条件を決めて、歩数とアップ回数にボーナスを出す。ボーナス条件は、雨の日に歩いた場合や、事務局が設定したテーマに沿った写真をアップする、といった内容。
-毎週、全体としての世界一周の到達を地図上にプロットして報告する。
-毎週、個人別の達成状況をリストにして全員に送る。

期間は6月から9月の3か月として、募集を5月下旬から開始したところ、前回を上回る109人が参加してくれました。これは全社員の約70%にあたり、弊社で健康経営コンサルティングも手掛ける産業保健チームに聞いたところ、こういった社内イベントで自発的に参加者を集める例としては、この数字はかなり高いものだということです。

【世界一周の道のり】

世界一周
【寄付とご褒美の説明】
ご褒美
世界一周のためには、全員で10万キロを歩かなければならず、これは事前の計算でもかなり高い目標でした。参加者がこういった、全体で目標を追いかける趣向に興味を示してくれるのかどうか?不安もありましたが、始めてみると関心を持ってくれた人が多く社内では「世界一周のために歩かなきゃ」といった会話も聞こえました。海外経験、旅行経験の豊富な運動班メンバー(飛鳥さん)が「世界一周ガイド」を務めるという設定で、毎回通過する場所についてのネタや旅の道のりを面白おかしく紹介してくれたことも参加者の興味を引く大きな要因でした。

【励まし隊からのメール】

励ましメール毎週金曜日には運動班メンバーのうち、特定保健指導の仕事をしている二人の管理栄養士から全参加者にアプリ内で「励ましメール」が届きます。二人は「ぎゅうちゃん」「ほりもん」の愛称でキャラクターを立て、個人的に励ましてもらっているような雰囲気を演出してます。さらに、このメールは実はただの励ましではなく普段の保健指導の中で培われた、人がやる気になるポイントや、どうやって日常に運動を取り入れていくか、効果に結びつけていく方法などがしっかり入った内容です。

このあたりはメディヴァならではの専門性が発揮されていて、とても頼もしく思います。

そのほかにも、期間ごとにテーマを決めて、そのテーマに合った写真をアップすることで歩数にボーナスを付ける仕組みを考えました。テーマに合う写真を探しながら外を歩いてほしいという趣旨です。写真を探すことは楽しい、という声も耳にしましたが、全員の写真を集めてコラージュを作ってみると、これは思いの外インパクトがありました。パッと見が華やかということもありましたが、一人ずつが撮ってアップした写真の集結したものからは、何か今回のイベントの広がりや参加者の気持ちが伝わってくるようで、運営側としてかなり心を動かされました。

【テーマ写真のコラージュ】
(それぞれ、何のテーマかわかりますか?)
MKEモザイク全部(小)

イベントは現在(10/4)あと数日を残してまだ実施中ですが、109人のうち95人ほどが目標をクリアしそうです。全体の平均歩数も1万歩に迫る感じなので、4か月にわたって無理なく長く続けられたことで、運動習慣が付いたメンバーもいるのではないかと期待しています。

また保健事業部から、この取り組みをTable For Two(https://jp.tablefor2.org/)の総選挙(参加企業の活動を投票によって表彰するイベント)にエントリーしたいと持ち掛けられました。Table For Twoは、食事をカロリー控えめにすることで節約した金額をアフリカの子供たちの給食のために使う活動で、メディヴァはこの活動に参加しています。保健事業部は企業や自治体向けに様々な予防医療サービスを提供しており、メタボ解消のための食事や運動の指導も行っていますので、この趣旨にはピッタリです。
TFT総選挙

エントリーした結果、200社以上の参加企業の中から投票をたくさんしていただき、運動部門の大賞を受賞しました。ウォーキングラリー参加者にとっても、自分が体を動かすことが社会貢献になると思えばやる気が出ますし、まさにWIN-WINの形となります。こういったイベントの工夫が見る方たちに評価していただけたのではないかと思い、とても嬉しく光栄に思いました。
表彰式

私たちが行った社内イベントについて紹介しましたが、いまあらためて全体を振り返ってみると、メディヴァでは、様々なことが参加メンバーの自主性やアイディアを大切にして運営されていることや、前向きに楽しんで取り組むことが成果につながるという考えがその根底には流れていると感じます。

年に一度のMHITメンバー募集が先日ありましたが、運動班にはこれまでのメンバーに加えて3名が手を挙げてくれてさらにパワーアップすることができました。

イベントの盛り上がりや表彰していただけたことなどはすべて途中経過であり、最終的には社員に運動習慣をつけ、健康、体力といったものを向上することが目的ですから活動はまだまだこれからです。

全員が自分の体力を客観的に把握して、目標を定めて向上に取り組めるような仕掛けや、運動が趣味やプラスαとしてではなく、本当に社員の健康状態、体調が大きく変わるレベルで日常の一部になっているような将来像を目指していきたいと思っています。(岩崎克治)