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募集職種・エントリー

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メディヴァの人事ブログ
私たちの日常、仕事、仲間、価値観などを
理解していただくために綴るブログです。

2018年11月22日(木)

新卒採用の就活ルールのあり方(前編)

こんにちは。新卒採用担当の増田です。
先月、経団連会長が「2021年入社の新卒から就活ルールを廃止する」と発表しましたが、皆さんはどのように思われましたか。

メディヴァは経団連に加入していないので就活ルールに従っていませんが、世の中の多くの就活生と企業がルールを意識して活動する中で、影響を受けることは確かです。

私はこのニュースを見て、これを機に就活ルールについて、また私たちの新卒採用の考え方を改めて確認し、メディヴァに新卒、第二新卒で入社した人たちの意見も聞いてみたいと思いました。

そもそも就活ルールとは、なぜ存在するのでしょうか?
新聞やネットで色々なことが言われていますが、改めて就活ルールについてメディヴァの採用責任者の岩崎と話をしてみました。

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増田:岩崎さん、就活ルールというのは何のためにあるのでしょうか?

岩崎:企業が新卒の人たちを採用するときに、フェアに行われるように、また学生さんたちの学生生活のスケジュールなどにも配慮して、一定の時期に就職活動をするように定める、というのが理由でしょうね。

でも、もう一歩踏み込んで考えてみると、その背景には、「一軸思考」、「横並び志向」、「終身雇用志向」の3つがあると思っています。

増田:どういうことでしょう。説明してもらえますか?

岩崎:「一軸思考」は、一つだけの価値によって全体に序列をつけるような考え方です。
そして、世の中の企業を、規模や利益、企業イメージとかをひっくるめた「ランキング」のような一つの価値によって一列に並べ、優劣、序列を決める考え方です。

それに相対するのは「多軸思考」というのでしょうか、様々な価値の捉え方があり、一律では決められないという考え方です。

一軸思考に従うと、就職先の優劣はあらかじめ決まっていて、あとはどれだけ上のランクの企業に採用されるか、ということが関心事となります。実際には、大枠の分類、例えば、官公庁と民間、民間の中でもメーカーと流通、IT系、金融などには分けて考えられています。

でも、それらの中では一軸で序列が決まっていて、分類にもだいたい序列が付いている感じです。同じランクの中で就職先を決めるのに、微妙な判断はあるでしょうが、ざっくりと言えば一つの軸でランクを決める形ではないかと思います。

企業から見ても学生の一人ずつを評価するより、大学名・学部などで序列を決めるような志向があると思います。

増田:画一的な感じですね。

岩崎:そうですね。個別性やきめ細やかな考えは反映されませんね。
一軸思考の中では、ランクの高いところが早い時期に採用活動を始めると、その会社が軒並み良い学生を大量に採用してしまうと懸念して、さらに早く活動しなければと思う会社も出てきて、早期化の競争に歯止めが利かなくなります。そこで、皆フェアに同じ時期に活動しましょう、ということになります。

増田:横並び志向とはどういうことでしょうか?

岩崎:周りと同じ行動をしなければ不安になるということで、何かとルールを決めて欲しいという方向へ進みます。それぞれが考えて就職活動をしてもいいと言われても、就職活動をいつ始めて、いつ終わって良いか分からず学業に支障をきたすので、時期を区切って始めと終わりを決めしましょう、ということになりやすいでしょうね。

増田:終身雇用志向は説明するまでもないですけど、就職活動とはどういう関係があるのでしょうか?安定志向ということでしょうか?

岩崎:少し前までは、大企業であれば、新卒で入った会社をよほどのことが無ければ退職することが無かったですし、企業も社員も長期間の安定した雇用を望む志向性がありました。そのなかでは新卒での採用・入社を最重視する会社・学生が多くなりますよね。大量人材獲得の最大のチャンスですから。やはり前倒しでの採用競争に歯止めがかかりません。

増田:そうすると、就活ルールがあったほうが良いのでしょうか?

岩崎:世の中の大勢がこのように「本当の実力よりも一般的な序列」「本当のマッチングよりも一般的なランク」「新卒で入った会社を基本は辞めない」という考えを前提として動いていると、やはり時期を定めなければうまく行かない面もありますよね。日本では数十年のあいだ、このやり方で新卒の就職活動・採用活動はうまく回っていたように見えます。就職活動解禁の時期については、何度かの試行錯誤を行っていますが、時期を規制することによって企業も学生も異論がなかったように思います。

増田:それでは何故ここへ来て「廃止論」が出てきたのでしょうか。

岩崎:バブル崩壊以降に日本の経済は大企業とその系列企業だけで回る形からかなり変化してきています。就職氷河期などを経て、新卒の学生もこれまでと違うキャリアを模索してきた結果、違うやり方で成功する企業、違うやり方で働く会社を決める若者が増えてきました。世の中の主流が完全に入れ替わったとまでは言い切れませんが、かなり変わったことは確かでしょう。

そういった中では、ルールに従わない企業のほうが新卒獲得競争に勝つ、という状況に見えてしまい、ルールを作ったり守ったりすることが割に合わなくなっているのだと思います。ルール廃止=就職活動解禁の前倒し、と見て間違いないと思います。

もう一つの考えとして、国が就活ルールを定めるというような話も出ています。これは、抜け駆けする余地を無くして、もう一度全体がルールを守るように徹底しよう、という動きです。

増田:就活ルールが存在する意味や、廃止論が出てくる理由など考えたところで、一旦メディヴァの人材採用、新卒採用の考え方についても整理してみたいと思います。いま聞いていて思ったのですが、メディヴァの人材採用は、一軸思考、横並び志向、終身雇用志向のいずれも当てはまらないですよね。

岩崎:そうですね。人にも企業にもそれぞれの価値の出し方があって、単純に一つの序列で判断する訳にはいかないと思っています。一軸思考ではないですね。メディヴァに合った能力や価値観があると思いますので、マッチングが一番大事だと思います。そのためには、一人一人の適性や能力、価値観、キャリアの方向性をしっかり理解することが大切だと思っています。

増田:横並び志向についてはどうでしょう。

岩崎:新卒採用に関わらずですが、他社と同じことをやっていなければ不安という考えはなく、むしろ他社との違いを出さなければ良い人材は入社してくれないと思ってきました。まして、単純に早く動けばよいという考えはありませんね。

増田:もちろん終身雇用志向ではないですよね。

岩崎:基本的に、キャリア採用を中心に成長してきた会社ですからね。新卒から定年までの終身雇用という制度はないですし、それが一律に良いとは思っていません。ただし、価値観が一致して、常に仕事の価値を高めながら活躍し続けてくれる人材が多くいる会社は、良い会社だという思いはあります。ただこれは、あくまでも結果としてそうなることであって、終身雇用制度があればそのようになるという意味ではありません。

増田:メディヴァの採用活動は、そういう考えのもとに成り立っているんですね。

岩崎:そうですね。現在の新卒就職活動を形作っている思考、志向とはかなり違う考え方なので、自然とやり方も変わってきます。また、一般の企業、新卒学生さんたちがいわゆる就活を盛んに行っている時期、いくら「しっかり人物を理解します」「あなたに本当に合った企業を見極めて下さい」と言っても耳に届かないということは痛感してきました。

ですから、私たちは落ち着いて考えられる状況、タイミングの方々といつでも対話できるように、通年で窓口をオープンにしてきました。新卒の就活に対しても、キャリア転職に対しても同じです。

一年を通じて常に応募者の方々とお会いし、メディヴァで活躍して欲しい方と巡り合えれば入社していただくというが基本的な考え方となります。

増田:就活ルール廃止についてはどう思われます?

岩崎:先ほどの、就活ルールの存在意義や、廃止論が目指す方向性について思うことは、世の中の多くの企業や働く人、大人の方たち、学生さんたちの基本的な思考や志向性が変わらない限り、就職活動の時期にある程度のルールを決めることは致し方ないと思います。

ただ、すべての企業、学生がその枠に入るようなことは、今後ないと思います。時期を定め就活をするグループ(企業、学生)と、早期に動くグループ、通年で動くグループ、いきなり起業する学生のグループやそれを支援する企業、など、世の中がいくつかのグループの企業群、学生群に分かれて、グループ間での選択や競争などが続く形にならざるを得ないと思います。

どういった考えで就職活動するのか、キャリアを定めていくのか、複数の路線があり、まずは大きな方向性については、企業も学生も自分で考えるような形になり、それなりの期間を経て、それぞれのグループの規模や、優劣などが移り変わっていくのではないでしょうか。

増田:「多様性」の世の中になるということでしょうか?

岩崎:そうですね。もう既にその方向に向かって動いていると思います。

増田:なるほど、よく分かりました。有難うございました。
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今回、岩崎と話すことで、就活ルールが従来持っていた存在意義は、多様化する時代の流れの中で変化していき、一人ひとりが自分にあった考えによって選択できるように変わってきていると思いました。その一方で、あたかも就活ルールが廃止されるかのように見えるその裏には、画一化させたい人たちの事情があるのかも、ということも分かりました。

また、メディヴァが新卒者一人ひとりとちゃんと向き合い、深く理解をする姿勢の根底にある考えを岩崎から聞き、通年採用を行う意味合いを改めて振り返ることができたのは、私にとっても大きな価値あることでした。

次は、2-3年以内に就活をしてメディヴァに入社した社員が、どのような意見を持っているのか聞きましたのでご紹介したいと思います。(後編へ続く)