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メディヴァの人事ブログ
私たちの日常、仕事、仲間、価値観などを
理解していただくために綴るブログです。

2018年10月14日(日)

熱中時代 その⑮ ~「日本画」アート×健康の未来図~

皆さま、こんにちは。産業保健チーム 保健師の平田です。
今回は熱中時代シリーズ15として、私が描いている「日本画」をご紹介します。

 

趣味として始めた日本画ですが、昨年初めに作家デビューをしました。
メディヴァで働きながら、休日の時間などを使って創作活動をしています。

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【作家ホームページ】https://minahirata.wixsite.com/home

 

それでは少し硬いお話からになりますが、日本画の概要説明と、私なりの日本画について考えていること、更に保健師という職業的な観点から考える「美術×健康」について綴っていきたいと思います。

 

1.日本画の紹介

「日本画って何ですか?」と、日本画を描いているとよく聞かれます。日本の伝統絵画を日本画と総称しているのですが、そもそも「日本画」という言葉が生まれたのは明治に入ってから、しかもアメリカ人が「Japanese painting」と言ったことが始まりです。それまでは、「大和絵」や「狩野派」、「琳派」と日本の中で各流派によって分かれていました。それらを統合して、「西洋画」との区別のために生まれたのが「日本画」という呼び名です。現在では、多くは画材によって分かれています。日本の伝統画材である、岩絵具・和紙・絹・膠(にかわ)等を用いて描かれた絵画を日本画と呼んでいます。

 

2.日本画の世界

日本画を鑑賞する上で、ぜひ見ていただきたいのは、線と間、色彩です。
まず、日本画は陰影がないのが特徴的ですが、デフォルメされているのに、目の前にあるかのような臨場感を味わえるのは、線が美しいのも一つの要因だと思います。その美しい線が描けるのは、日本の職人が作る筆が成せる技です。

次に、余白を「間」というのですが、その「間」が美しいのも日本画の特徴です。「余白の美」という日本人特有の美意識が日本画にはあります。

最後に、色彩ですが、日本画は「岩絵具」という砂状の絵の具を使用します。岩絵具は、一色ごとの色がとても綺麗です。また、色の名前も独特で、例えば同じ赤でも色味によって、「紅」「朱」「緋」などいろいろな名称を使います。日本画には、日本の伝統が詰まっています。

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【ひまわり(青)】

 

3.日本画の今

日本画を描いていると、同じく日本画を描く作家さんとの交流もあります。彼らとの交流で思うのは、日本のアーティストがグローバルに活躍したいと考えたとき、作品のコンセプトを言語化するという壁が存在するのではないかということです。海外の美大は、コンセプトに重きを置いた教育をしているのですが、日本では技術を重視していると言われています。もちろん、日本の伝統美術を継承する上で、技術の向上は大切なのですが、技術を磨いてきた学生たちは、学校を卒業してグローバルに活躍したいと思うと、コンセプトについて自分で深く考える必要が出てきます。特に、言語化となると、「言葉にできないから絵画で表現するんです。」というアーティストも多く、苦労するようですが、コンセプトの掘り下げは、研究分野のテーマ探しみたいなもので、とても重要です。どこに向かって何を描いているのか、自分で自分を見失わないように、かつその方向性が常に自分に正直であるようにするわけですから、とても労力を要するわけで、これが決まれば作品の魅力も増すのです。

 

4.私の日本画との関わり

そもそも、なぜ私が日本画を描こうと思ったかと言いますと・・・

きっかけは、高校時代のこと。美術の先生に「デッサンが繊細で日本画に向いてるよ!」と褒められて、それが嬉しくていつか日本画を描いてみたいと思っていました。そして、20歳のとき、「30歳までにやりたいことリスト」を緩く作って、その中に「日本画を描く」を入れました。しかし、30歳目前になって、絵を描いていないことに気づき、慌てて絵画教室の門をたたいたというわけです。

最初に行った絵画教室では基礎力アップを目的に、受験生のような絵を描いていたのですが、将来的に日本画を描きたいということを先生に相談したら「もう描いちゃいなよ!」とさらっと言われ、自分が絵画を硬く考えすぎていたことに気づきました。そこから、自由に日本画を描ける教室を探し、やりたいことに合った教室を見つけました。

そして今年は、池袋の東京芸術劇場で200名位の若手作家が出展するグループ展に参加し、活動範囲を広げています。
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【展示風景】

 

5.日本画の効果

日本画を始めて気づいたのですが・・・

私は、もともと帰ったらダラダラしたい方でした。とりあえず、ご飯を食べて、何も考えずにテレビを見たり、電話をしていると、自然と眠くなって、寝られました。時には仕事のことで考えすぎてしまい、寝る前に悶々と考えてしまうなんていうこともありましたが、それでも不自由なく過ごしていました。

しかし、日本画を始めてみて、私は絵を描くと仕事のオンとオフを上手に切り替えられるということに気づきました。どういうことかと言うと、絵を描いていない日は、帰ってからもなんとなく頭の疲労感が抜けず、家事もダラダラやってしまったりするのですが、絵を描くと、頭がすっきりして今やるべきことに集中でき、家事が時間通りに進むのです。自分が、こんな時間の使い方をできるなんて、驚きました。今では、ほとんどテレビをつけませんし、友人や家族と長電話もしません。

 

さらに、こんな効果もありました・・・

前述したように、絵を描いていると、やはり、自分の描く絵のコンセプトは何かということに向き合うことになります。作家によって、現代女性の痛みだったり様々です。私の場合は、関わってきた人のことを考えるということでした。

自分の作品のコンセプトは、自分の人生への問いそのものであったり、考えていると苦しくなるものだったりするのですが、私の場合は職業人生で生まれた問いなのかもしれないと思っています。そう考えると、今まで考えていた自分の長所と、絵を描いてわかった自分の長所とが繋がり、より自分に自信が持てるようになりました。

 

6.美術(アート)と健康の親和性

そうして思ったのが、美術(アート)が大きな可能性を秘めているということです。絵を実際描くことで、ストレス耐性が強くなるかもしれません。また、美術(アート)鑑賞で、作品やそのコンセプトに触れることで、自分に自身がつくかもしれません。美術(アート)は、健康維持・増進という分野で大きな貢献ができるでしょうし、延いてはいきいきと働き人生を充実させる力を持っていると考えます。美術(アート)に触れて心地よい感情を抱いた人も多いと思いますので、美術(アート)と健康との親和性はそれが実証しているとも言えるのではないでしょうか。今後、美術(アート)と健康に関する研究が進むでしょうし、産業保健分野でも美術(アート)が当たり前に取り入れられるという日が来ることを願っています。

そんな私の将来の夢は、休み時間に絵を描くビジネスパーソンが増加することです。絵を描くことが、健康維持・増進に効果があると認識されて、「体重を減らしましょう」という保健指導のように「絵を描きましょう」という保健指導やセミナーが現れる・・・なんていう夢を描いています。

 

7.終わりに(作品の紹介)

産業保健チームには私の作品を飾らせてもらっています。チームのHさんのアイディアを上司のNさんが快くOKしてくださいました。こんな風に、プライベートの活動もオープンに話せて受け入れてくれるチームに感謝しつつ、飾ってある作品の紹介をさせてください。
タイトルは「こもれ日」です。写真だと、銀箔が反射して少し暗い印象なのですが、実物はもっと鮮やかです。こもれ日は、光のあたっているところを見るか、影の部分を見るか、人それぞれだと思いますし、どちらも正解だと思うのです。人も同じで、どの面もその人なので、全部受け入れていこうよというメッセージが隠れています。ぜひ、皆さんも一緒に考えながらご鑑賞ください。

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