コラム

2019.11.27 ノウハウ

新規開業?承継?「医業承継」事業譲受側のメリット・デメリットとは

メディヴァでは、医療機関の経営コンサルティングに加え、M&A(医業承継)の支援も行っています。実際に病院や診療所の医療機関のM&Aを考えたときに、どのようなメリットやデメリットがあるのでしょうか。本記事では、おもに医業を承継する買主側の立場から、医業承継のメリット・デメリットについてまとめてみます。

 

一般化しつつある医業承継

医療機関を開業しようと考えた場合、ゼロから新しく作るか、すでに運営が行われている医療機関を引き継ぐかの選択肢があります。

これまでは土地や建物の確保から始める「新規開業」が一般的でしたが、近年では後継者不足に悩んでいる医療機関を引き継ぐ「医業承継」も多くなってきました。

医業承継は他の医師が経営している医療機関を引き継ぐもので、メリット・デメリットもそれぞれ存在しています。医業承継を選択肢に入れる場合は、それらをしっかりと把握しておく必要があるでしょう。

承継する側からみた医業承継のメリット

医業を承継する側のメリットとしては以下の2点が挙げられます。

  1. 開業資金の圧縮
  2. 患者の確保

それぞれ詳細について解説します。

 

開業資金の圧縮

医療機関を開業する場合、土地や建物を確保するほか、さまざまな投資を行わなければなりません。医療機関の内装工事や看板など基本的なものはもちろん、医療機器・設備なども準備していく必要があります。またスタッフを採用する場合はその採用コストもかかります。

看護師などの医療職は紹介会社を活用することも多くなっているため、採用コストも無視できない額となります。

「開業にあたって必要な資金」は診療科によっても異なります。皮膚科や内科、小児科などは設備投資も抑えられる傾向にある一方、整形外科や産婦人科などは一定の広さや検査機器への投資が必要となり、開業資金が高くなる傾向にあります。あくまでも目安になりますが、テナント開業の場合、5,000〜8,000万円程度になることが多いです。

このような開業時にかかる費用を、医業承継の場合は圧縮できる可能性があります。既存の内装、医療機器を活用することで、を、大規模な内装工事や設備投資を、そしてスタッフも引き継ぐことができれば、新規の採用コストも抑えることができます。

 

患者の確保

病院を経営していくにあたっては、患者が必要です。通常の新規開業だと、最初その地域での知名度がないためゼロからの集客が必要ですが、医業承継であればこれまで通っていた患者がいるため、引き継いだ当初から売上を立てやすくなります。

場合によっては承継直後から黒字経営を行うことが可能な場合もあり、ゼロから医療機関を立ち上げるよりもリスクが低いと言えるでしょう。

 

承継する側からみた医業承継のデメリット

一方で、医業承継を受ける場合のデメリットもあります。ここでは代表的なデメリットを2点あげます。

  1. 設備面のトラブル
  2. 人材面でのトラブル

それぞれ、詳しく解説します。

 

設備面でのトラブル

医業承継をする場合に起こりやすいのは、医療機器や設備のトラブルです。

承継を受ける際には、これまで使っていた機器類を引き続き使うことがよくあります。機器類は新品ではないので、新規開業した場合に比べて故障などのリスクが高まり、トラブルが起こった際の費用が多額になり、結果的に新規開業するより割高になってしまうケースもあります。

こうならないためにも、承継前のデューデリジェンス時に、外部専門家による設備の確認や、医療機器についは保守契約の内容を確認することが重要となります。

 

人材面でのトラブル

よくあるケースが、スタッフとのトラブルです。医業承継をする場合、前任の経営者が雇用していたスタッフの雇用を継続するケースが多く見られます。長年働いていたスタッフは即戦力になる一方で、前経営者と承継した後の新しい経営者の運営方針などが大きく異なった場合、スタッフと医業承継者の間でトラブルが発生しかねません。

医業承継をする場合は、前任経営者がスタッフとどのような関係を築いていたのか、どのような医療方針で患者と接していたのかなどを事前にしっかりと把握しておく必要があります。

 

ゼロから開業よりリスクも軽減!「医業承継」をスムーズに

医業承継について、今回は譲受側(買主)の目線からメリット・デメリットをご説明しました。

医療機関における開業はゼロから行うのではなく、第三者承継を視野に入れるケースが非常に増えています。独立開業を検討されている場合は、医業承継も視野に入れてみてはいかがでしょうか。

メディヴァでは、医業承継において、売主・買主双方のコンサルティングやサポートを行っています。新規開業に関するアドバイスも可能ですので、開業を検討している医師の方、医業承継と開業とでどちらが良いかお悩みの方は、ぜひ一度私たちにご相談ください。

 

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