新型コロナウイルス感染症対策│在宅医療、訪問看護の提供に係る特別措置についてまとめました

2020.04.25[ニュースリリース]

新型コロナウィルス感染拡大に伴う特別措置として、
電話等での診療で在医総管・施医総管の算定が可能に

新型コロナウィルスの感染拡大に伴い、訪問診療、訪問看護の現場で患者等から訪問を控えるよう要請されている事案があることを踏まえて、4月24日(金)の中医協(第456回)で新型コロナウイルス感染症に伴う訪問診療、訪問看護(医療保険)の提供に係る特別措置が議論され、同日の事務連絡により以下の措置が発令されました。

訪問診療・訪問看護を提供する医療機関・訪問看護ステーションにとっては経営的インパクトの大きい内容ですので必ずご確認ください。

事務連絡

中医協総会資料(スライド7〜10)

訪問診療については、4月の特例措置として

3月に対面での訪問診療を2回以上実施して、月2回以上訪問診療した場合の在宅時医学総合管理料・施設入居時等医学総合管理料(以下、在医総管・施医総管)を算定した患者については、
4月は月2回の対面診療を電話等での診療で代替する(対面による訪問診療は1回も行わない)、または月2回のうち1回を電話等での診療に置き換える場合でも、月2回以上訪問した場合の在医総管、施医総管の算定が可能になりました。

4月24日付の事務連絡であることを踏まえると実際にこの適応となる患者は少ないことが予想されますが、4月の最終週に2回目の訪問診療を予定している患者については検討の対象となりそうです。

なお、3月に月1回訪問診療した場合の在医総管・施医総管を算定した患者についても同様に、4月については対面による訪問診療を行わず、電話等による診療で代替することにより、月1回の在医総管・施医総管を算定することが可能です。ただし、複数回の電話等での診療を行った場合でも月2回以上の在医総管・施医総管は算定できません。

5月以降も前月の実績が基準となります

5月以降も前月に月2回以上訪問診療した場合の在医総管・施医総管を算定した患者については、当月に限り、月2回のうち1回は対面での訪問診療を実施し、もう1回を電話等での診療に置き換える場合は月2回以上の在医総管・施医総管を算定することが可能です。ただし、2月以上連続で、月2回のうち1回を電話等での診療に置き換えた場合については、2月目以降は、診療計画を変更し、月1回訪問の在医総管、施医総管を算定する必要があります。

月2回のうち1回を電話等での診療に置き換えた月の翌月は月2回以上対面による訪問診療を実施し、翌々月はまた月2回のうち1回を電話等での診療に置き換えるといった運用も考えられますが、

今回の措置はあくまでも患者や施設等が感染への懸念から訪問を控えるよう要請があった場合を想定していることを踏まえると、こうした運用にあたっては患者等への十分な説明と同意が求められます。

なお、5月以降は在医総管・施医総管の算定にあたっては必ず月1回以上の対面による訪問診療が必要になります。電話等での診療のみで在医総管・施医総管の算定はできません。

※別表第8の2に定められた難病等の患者について、難病等・2回以上の在医総管、施医総管が算定できるかは今後の疑義解釈で明らかになるものと思われます。

訪問診療についてはこの他に、新型コロナウイルスの感染症患者または感染が疑われる患者に対して、必要な感染予防策を講じた上で往診等を行った場合には、

院内トリアージ実施料(300点/回)も算定できるようになりました。

訪問看護も電話等での病状確認や指導で訪問看護管理療養費の算定が可能に

訪問看護については、

月に1日以上対面による訪問看護を実施した患者については、電話等により病状確認や療養指導を行った日に訪問看護管理療養費の算定できるようになりました。

例:
(通常)週2日×4週 訪問看護を実施すると、基本療養費(5,550円×8日)+ 管理療養費(初日7,440円+2日目以降3,000円×7日) =72,840円
(特例)週2日×4週のうち、訪問看護を1回、電話等による対応を7回実施すると、 基本療養費(5,550円×1日)+ 管理療養費(初日7,440円+2日目以降3,000円×7日) = 33,990円

また、新型コロナウイルスの感染症患者または感染が疑われる患者に対して、
訪問看護を実施する場合に、必要な感染予防策を講じた上で当該利用者の看護を行った場合には、訪問看護ステーションにおいては特別管理加算(2,500 円)を、医療機関においては在宅移行管理加算(250点)を月に1回(すでに当該加算を算定している患者は別途月に1回)算定が可能になったほか、

自治体等の要請に基づき外出を自粛している者に対して、訪問看護ステーションや医療機関の看護師等が継続的に宿泊施設に訪問看護を行った場合にも、訪問看護療養費や訪問看護・指導にかかる報酬を算定できることになりました。

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◎事務連絡(2020年4月24日)
新型コロナウイルス感染症に係る診療報酬上の臨時的な取扱いについて(その14)(一部抜粋)

問3 新型コロナウイルスの感染症患者(新型コロナウイルス感染症であることが疑われる 患者を含む。)に対して、往診等を実施する場合にも、必要な感染予防策を講じた上で当該患者の診療を行った場合には、院内トリアージ実施料を算定できるか。
(答)算定できる。なお、必要な感染予防策については、「新型コロナウイルス感染症 (COVID-19)診療の手引き・第1版」に従い、院内感染防止等に留意した対応を行うこと。特に、「5 院内感染防止」及び参考資料「新型コロナウイルス感染症に対する感染管理(国立感染症研究所)」の内容を参考とすること。

問4 前月に「月2回以上訪問診療を行っている場合」の在宅時医学総合管理料又は施設入居時等医学総合管理料(以下「在医総管等」という。)を算定していた患者に対して、 当月も診療計画に基づいた定期的な訪問診療を予定していたが、新型コロナウイルスへの感染を懸念した患者等からの要望等により、訪問診療を1回実施し、加えて電話等を用いた診療を実施した場合について、どのように考えればよいか。
(答)当月に限り、患者等に十分に説明し同意を得た上で、診療計画に基づき「月2回以上訪問診療を行っている場合」の在医総管等を算定しても差し支えない。なお、次月以降、訪問診療を月1回実施し、加えて電話等を用いた診療を実施する場合については、診療 計画を変更し、「月1回訪問診療を行っている場合」の在医総管等を算定すること。ただし、電話等のみの場合は算定できない。また、令和2年3月に「月1回訪問診療を行っている場合」を算定していた患者に対して、令和2年4月に電話等を用いた診療を複数回実施した場合は、「月1回訪問診療を行っている場合」を算定すること。なお、令和2年4月については、緊急事態宣言が発令された等の状況に鑑み、患者等に十分に説明し同意を得た上で、訪問診療を行えず、電話等による診療のみの場合であっても、在医総管等を算定して差し支えない。

問5 新型コロナウイルスに関連して、自治体等の要請に基づき外出を自粛している者であ って主治医の診察の結果、継続的な訪問看護が必要であるものとして指示書が発行さ れ、訪問看護ステーションの看護師等が継続的に宿泊施設に訪問看護を行った場合、訪 問看護療養費は算定できるか。
(答)算定できる。なお、医療機関から訪問看護・指導を実施した場合についても同様に訪 問看護・指導に係る報酬を算定できる。

問6 新型コロナウイルス感染症の利用者(新型コロナウイルス感染症であることが疑われ る者を含む。以下同じ。)に対する訪問看護を実施する場合について、当該利用者の状 況を主治医に報告し、主治医から感染予防の必要性についての指示を受けた上で、必要 な感染予防策を講じて当該利用者の看護を行った場合は、どのような取扱いとなるか。
(答)訪問看護ステーションにおいては特別管理加算(2,500 円)を、医療機関においては 在宅移行管理加算(250 点)を、月に1回算定できる。また、特別管理加算を新型コロ ナウイルス感染症の利用者に対してのみ算定する訪問看護ステーションについては、訪 問看護療養費に係る訪問看護ステーションの基準等(平成 18 年厚生労働省告示第 103 号)第一の六の(5)に規定する基準を満たしているものとみなすとともに、届出は不 要とすること。
なお、すでに特別管理加算又は在宅移行管理加算を算定している利用者については、 当該加算を別途月に1回算定できる。 訪問看護ステーションにおいては、訪問看護記録書に、主治医の指示内容及び実施し た感染予防策について記録を残すこと。また、訪問看護療養費明細書の「心身の状態」 欄に、新型コロナウイルス感染症の対応である旨を記載すること。

問7 主治医の指示書及び訪問看護計画に基づき、訪問を予定していた訪問看護ステーショ ンの利用者について、新型コロナウイルスへの感染を懸念した利用者等からの要望等に より、訪問看護が実施できなかった場合であって、代わりに看護職員が電話等で病状確 認や療養指導等を行った場合、訪問看護療養費を算定できるのか
(答)当該利用者に対して訪問看護の代わりに電話等による対応を行う旨について主治医に 連絡し、指示を受けた上で、利用者又はその家族等に十分に説明し同意を得て、看護職 員が電話等で病状確認や療養指導等を行った場合について、訪問看護管理療養費のみを 算定可能とする。ただし、当該月に訪問看護を1日以上提供していること。
なお、訪問看護記録書に、主治医の指示内容、利用者等の同意取得及び電話等による 対応の内容について記録を残すこと。訪問看護療養費明細書には、「心身の状態」欄に 新型コロナウイルス感染症の対応である旨を記載すること。

 

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