管理栄養士による
すこやか栄養コラム

災害時の食材備蓄について

2018年09月28日(金)


今年は地震や台風、豪雨が相次ぎ、防災意識が高まっていると思います。
ただ備えは必要と思っていても、何から備えたら良いかわからないものですよね。

一気にすべてを備えるのは難しいかもしれないですが、まずは必要なものを一覧
にし、少しずつ買い揃えることをおすすめします。

ここでは主に食材備蓄の一覧づくりの参考になるような情報を紹介します。

【持ち出し用災害バックについて】

被害が大きい場合、またはそれが予測される場合、災害バックを持ち出し、
避難所に逃げる必要があります。こういった場合は、命を守るために最低限必要
なもの3日分を目安に揃えると良いでしょう。

ただ注意点として、重さがあります。
女性であれば3㎏前後、重くても5㎏以内にしておきましょう。
水分だけでも1日1ℓ×3日で3ℓ=3㎏になり、それ以外のものは食料含めて2㎏以内
と計算できます。つまり入れたいものを全て入れることは中々できません。
個人ごとに必要なものを取捨選択しておくことが大切です。

飲食物については、栄養を考慮し下記1.~5.を取り上げました。
ご自身の環境や好みにあわせ食材を揃えておくと良いでしょう。

1.水分 1日1ℓ以上×3日=3ℓ以上

大きなペットボトルより500mℓなど持ち運びに便利なものをそろえておくと良い。
水だけでなく、お茶、野菜ジュース、コーヒーなど、普段飲みなれているものも
併用しておくと尚よい。
スポーツドリンクの粉末タイプは重量を軽減し、濃度も調整でき便利。

2.主食系(エネルギーになる)

・乾パン/缶に入ったパン
→長期間保存ができ便利
・α化米
→水を入れるだけで食べられるα化米は非常時にはありがたい
・お菓子/飴やチョコなど
→どこでも食べられる手軽なものでもエネルギーは補給できる。
※子供のいる家庭は、日ごろ食べ慣れているお菓子を準備しておくと良い。

3.主菜系(体の構成成分になる)

・缶詰/やきとりやサバ缶、オイルサーディンなど。
→たんぱく質はもちろん、青魚はビタミンB群やE、鉄分、カルシウムなども摂取可能

4.副菜系(体の調子を整える)

・ドライフルーツ
→果物の栄養を凝縮。ビタミン、ミネラルはもちろん少量ではあるが炭水化物も含まれ
ておりエネルギーにもなる。
・ミックスナッツ
→軽量でありながら、鉄分やカルシウム、ビタミンEや食物繊維などの栄養価が高く
エネルギーにもなる食材。

5.その他

・栄養補助食品
→さまざまな栄養素を効率よく摂取でき軽量で便利。
ゼリータイプは高齢者や食欲がない時は食べやすくておすすめ。
・固形ミルクやレトルトの離乳食
→乳幼児がいる家庭は月齢にあわせ備えておきましょう

【自宅避難のための備えについて~ローリングストックを活用しよう~】

大きな災害があった場合、災害中心部でなくても水光熱がストップし、
多くの方が自宅避難を余儀なくされます。そういった状況でも1週間は過ごせる備え
をしておきましょう。

ローリングストックとは、災害用食料の賞味期限切れを防ぐための1つの方法で、
日常的に食べることのできる食材を定期的に消費しながら備蓄することを言います。

具体的には、缶詰などの非常食を日常に取り入れたり、常温で保存できる野菜や果物
また乾物などを多めにストックし使いまわします。

1. 水分 1日1ℓ以上×7日=7ℓ以上

災害バックと同様の考え方で1人7日間7ℓあると良い。
ただし、ゴミ削減のため、いくらかは大きなペットボトルを利用しても良い。

2. 主食系(エネルギーになる)

・レトルトごはんやおかゆ
→湯煎で温められるものが良い
・パン類
→そのまま食べられるパンは手軽。腐らない程度に常備しておくと良い
・グラノーラやコーンフレーク
→そのままでも食べられ、食物繊維なども多く含む
・米、もち、パスタ、そうめん、インスタントラーメンなど
→普通に調理しても良いが、水で戻したり、パッククッキングなど、
様々な調理法を知ると調理の幅が広がる食材

3. 主菜系(体の構成成分になる)

・缶詰 → やきとり、サバ缶、オイルサーディン、トマト缶、ゆで大豆など
・干物 → サバやサンマ、あじなど魚の干物も日常に取り入れておくと便利
・カレーなどのレトルト食品 → 湯煎で温められるものが良い
・豆乳→ 常温で保存できタンパク質、鉄分やカルシウムなども多く含むので便利

4. 副菜系(体の調子を整える)

・常温で保存できる野菜や果物
→にんじん、玉ねぎ、イモ類、かぼちゃ、大根、白菜、なす、ズッキーニ、
オクラ、りんご、バナナ、みかん、パイナップルなど
・乾物
→切干大根、高野豆腐、わかめ、のり、ひじき等
・即席みそ汁やスープ
→お湯をそそぐだけで温かいものを食べられるのは便利。具沢山がおすすめ。
乾物をプラスするのも良い。
・梅干し、ピクルス、つくだ煮など
→保存食は災害時には貴重な食品
・フルーツ缶/みかんやパイナップルなど

5.その他

・調味料各種
→塩や砂糖、酢などは保存食用に、ドレッシングやソースなど食材にそのまま
かけて食べられるので便利
・持ち出し用災害バックのもの
→状況にあわせて、併用するとよい

また、調理するための道具として、カセットコンロ、ボンベ、クーラーボックス
(保冷バッグ)、保冷剤を準備しておけば、冷凍庫や冷蔵庫のものを、クーラー
ボックスに移し替えることで、しばらくは日常に近い食事を摂ることができます。
肉や野菜などは塩や酢、砂糖の調味料とあわせておくと腐敗しにくくなります。
また、水を節約するために、洗濯、掃除、洗い物、手洗い用などに、お風呂に水
をためておいたり、ウェットティッシュ、アルコールスプレー、ゴム手袋がある
と衛生環境よく調理することができます。

半年に1回は、ローリングストックや災害バックの中身を確認し、
季節にあわせて入れ替えすることもおススメします。

(管理栄養士 窪田あい)