管理栄養士による
すこやか栄養コラム

ストレスを溜めない食事

2018年04月27日(金)


桜の時期も終わり、新緑が美しい季節になりました。
新しい環境での生活をスタートされた方は、環境の変化で少し疲れを感じる頃
かもしれません。

ストレスというと、仕事や育児などの人間関係に伴うものを想像される方が多い
と思いますが、実はこの時期の寒暖差や紫外線も、体にとってはストレスとなります。

ストレスを感じると、体を守るために自律神経や内分泌、免疫機構などあらゆる
部分が影響を受けます。
「ストレスで胃が痛くなる」などとよく言いますが、ストレスによって自律神経が
大きく影響を受け、胃酸の分泌が増えることが要因です。
自律神経は、交感神経と副交感神経があり、常に体のバランスを保つためにシーソー
のような関係で働いています。

ストレスを感じると交感神経が活発に働き、反対に副交感神経の働きは弱くなります。
消化を促進するのは副交感神経であるため、ストレスの状況下では、通常に行われる
消化吸収が正常に機能せず、栄養素がうまく吸収されていない可能性があります。

このように、ストレスと食事には密接な関係があります。
今回は、ストレスを軽減するための食習慣について考えていきたいと思います。

●3食規則正しく食べる

月並みなことかと思われるかもしれませんが、実は最も重要なことです。
忙しさゆえに夜遅い時間の食事に加え、空腹時間が長いために食べ過ぎる。
そうなると、朝食は食欲がわかずに朝食を抜く…、
というのが胃腸に負担をかける典型的なパターンです。

胃腸への負担が不調の原因になり、新たなストレスの種になりかねません。
また、このような食生活は生活習慣病の原因にもなります。

<改善するためには?>

1.朝食を摂る

朝食を摂ることで胃腸を目覚めさせ、体内リズムを調整して自律神経のバランス
を整えることにつながります。ごはんやパンなどの主食と、肉・魚・大豆製品な
どのたんぱく源を一緒に摂ることが理想的ですが、朝食を食べる習慣がない方は、
まずは食べる習慣から身に付けられると良いですね。

~手軽に摂れる時短食材~

バナナ・おにぎり・サンドイッチなど

朝10分早起きして朝食を摂る習慣をつけると、体のスイッチが変わってきたという
実感とともに、日々の中にリラックスを感じるポイントとなってくれそうです。

2.夕食は腹八分目にする

夕食を食べる時間や量は、睡眠の質に深く関係しています。
食事をしてからあまり時間を空けずに就寝する場合、
睡眠中でも消化管は働いているため、睡眠の質が低下しやすいと言われています。
睡眠の質が悪くなると、ストレスや疲労を蓄積してしまう原因になります。

帰宅が遅いなどで夕食がどうしても遅い時間になってしまう方は、
夕方に軽く食事を摂り、夜遅くの食事は軽めに済ませるのがおすすめです。
それが難しい場合には、多くても「腹八分目まで」を心がけると
睡眠の質の低下を防いでくれます。

また、これらを実践することで、翌朝にちゃんとおなかが減るといった、
良い循環を作ってくれます。

●好きなものを適量摂る

お菓子やお酒など、好きなものを適度にたしなむのも、
心には良い効果があります。
摂取量としては、1日の総摂取カロリーの10%程度までが良いとされています。
個人差はありますが、デスクワークを中心に過ごしている場合、
1日の総摂取カロリーは1600~2000kcal程度なので、
200kcalまでを目安にすると良いでしょう。

●抗ストレスの栄養素を摂る

ストレスを感じると、副腎皮質ホルモンが分泌されますが、その際にタンパク質や
ビタミンC、B群が消費されます。ビタミンC、B群の補給にぴったりの食材は、
今が旬の春野菜です。

菜の花・ふきのとう・新ジャガイモ・アスパラガス、タケノコ…など
種類もたくさんあります。寒い冬を乗り越えた野菜は、栄養価が高いだけでなく
1年の中で今が一番おいしい時期です。
ストレスによるダメージの修復だけでなく、お肌や便通にも効果的なので、
積極的に摂れると良いですね。

春野菜を使った簡単メニューをご紹介します。
皮をむく必要がないため、洗って切って炒めるだけの簡単メニューです。

<アスパラと新ジャガイモ炒め(2人分)>

アスパラガス  3本
新ジャガイモ  3個
シーチキン(ノンオイルタイプ) 1缶(その他、豚肉や牛肉、鶏肉などお好みで)
バター     10g
塩・こしょう  少々

ストレスに負けない体を作るためには、栄養を吸収できる体を作っていくことが
とても大切だと思います。睡眠や規則正しく食べることをベースにして、
食べ物に旬のものを取り入れることで、食材の美味しさを感じることが
心の栄養にもなるのではないでしょうか。

(管理栄養士 武田美季)