管理栄養士による
すこやか栄養コラム

生姜(ショウガ)で風邪予防

2017年11月30日(木)


生姜は風邪に良いということを耳にしたことがある方は多いのではないでしょうか。

この時期になると、スーパーや薬局で生姜湯、生姜キャンディー、生姜パウダーなどを
よく見かけますね。

今回は生姜の何がいいのか、どのように食べると風邪予防や、風邪を悪化させないことに
繋がるのかについてお伝えしたいと思います。

生姜の成分の中で風邪予防や、風邪を悪化させない効果が期待できる、
と言われている成分はジンゲロール、ジンゲロン、ショウガオールの3つになります。

『ジンゲロール』は熱に弱く生の状態に多く含まれており、のどの痛みなどに効く
殺菌作用の働きがあります。

『ジンゲロン』はジンゲロールに熱を加えることにより作られる成分で、身体の内部から
温める効果により、免疫力向上効果、風邪のウィルス撃退にも効果があります。

『ショウガオール』もジンゲロンと同じく、ジンゲロールに熱を加えることにより
作られる成分で、ジンゲロールとほぼ同じ作用がありますが、胃腸の働きを活発にし、
身体を内側から温める効果が特に期待できる成分です。

生姜は生の状態、熱の加え加減により成分の含有量が変化しますので、それぞれに合わせた
生姜の使い方についてご紹介します。

・生の生姜

生の状態では、ジンゲロールを多く摂ることができ、風邪の引きはじめでのどが
痛い時や予防に効果的です。

食べ方としては、生姜をすりおろし、うどんやそば、お豆腐の上に乗せて食べたり、
はちみつをかけたりして食べるといいですね。

はちみつにも殺菌効果がありますので、相乗作用が見込めます。

また、焼き肉や焼き魚のお供におろしたての生姜を一緒に食べるのもいいでしょう。

この際、すりおろした生姜は空気に触れることでてジンゲロールが減少してしまうため、
すりおろしたらなるべく早めに食べることがポイントです。
多めにすりおろしておき、冷凍で保存しても効果は同じくらい期待できますので、
おすすめです。冷凍保存期間の目安は2か月程度です。

また、市販されているチューブタイプの生姜には、数割程度しか生姜は含まれておらず、
添加物が含まれているものが多いため、生の生姜をすり下ろしたものと比べると
ジンゲロールの含有量はグッと下がると言われています。
簡易的で、すぐに使いたい時などチューブタイプは重宝しますが、
やはり効果効能をしっかり得たい時は、生姜そのものを摂取できるといいですね。

・少し加熱した生姜

ジンゲロール、ジンゲロン、ショウガオールの3つの成分をまんべんなく摂ることができます。

加熱(80~100度くらい)すると消滅すると言われているジンゲロールは
少し加熱した生姜(60度くらい)の時は、まだ少し成分が残っているので、
ジンゲロン、ショウガオールと合わせて3つの風邪の有効成分がすべて摂れます。

食べ方としては

生姜をすりおろしたものと、はちみつ、ぬるま湯を足して混ぜて生姜湯にして飲む方法が
おすすめです。

・加熱した生姜

完全に生姜を加熱することでジンゲロン、ショウガオールを多く摂ることができます。
生姜をすりおろしたものと卵を、鶏ガラスープで味付けし、よく火を通します。
忙しい時など、手軽に摂りたい場合は粉末の生姜を使ってもいいですね。

また、生姜を使い切れずに余らせてしまう場合もあると思います。
そんな時におすすめの活用法をご紹介します。

生姜2かけほどを皮ごと薄くスライスし、水大さじ2、はちみつ大さじ1と一緒に煮立たせ、
火を止めた後にレモン汁1/4個分(あれば)を加えます。
冷蔵庫で冷やしたら自家製ジンジャーシロップの完成です。
保存期間は冷蔵で1週間ほどです。お湯で割って飲んでもいいですし、炭酸水で割って飲むと
自家製ジンシャーエールとしても楽しめます。

生姜の成分は刺激が強いため、食べすぎにより腹痛や下痢の原因にもなります。
1日の推薦される摂取量は10g程度だと言われています。
これは薄いスライスであれば6枚程度。おろしたものであれば小さじ1杯ほどです。

いつもの料理に生姜を加えるだけで風邪予防や風邪を悪化させないことにも
つながりますので、日ごろから意識して摂取できるといいですね。

生姜を上手に楽しみ、風邪に負けない健康な冬を過ごしましょう。

(管理栄養士 青木智沙紀)