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〜欧米諸国に遅れをとる日本の認知症対策〜(前編)|MEDIVAの在宅・地域包括ケアコンサルティングブログ

2013年2月27日

企業コンサルティングチームの村上です。
今回も前回のブログに続いて、認知症について取り上げてみたいと思います。

 

前回のブログでも書きましたが、日本では昨年6月に厚労省がこれまでの認知症政策を180度転換する「今後の認知症施策の方向性について」という方針を発表しました。これは、これまでの認知症高齢者を病院や施設で見るという流れを「不適切」と反省し、認知症になっても、その人らしく地域で暮らしていける環境作りを目指したものです。


しかし、この「認知症の方を地域で見る」という方針は、国際的に見ると至極当然のもので、日本の方針がようやく国際的に見ても遜色ないものになったに過ぎません。
世界的にも類を見ないスピードで高齢化が進む日本ですが、認知症対策は、欧米先進国にくらべてかなり遅れをとっています。今回は、認知症に関して、日本と他国の環境を比較することで、日本の認知症対策がいかに遅れているか、そして、日本がどのような課題を抱えているかについて書いてみたいと思います。

 

<各国の認知症高齢者数>
最近の調査で、認知症高齢者数は、従来の予測をはるかに上回るスピードで増加し300万人を突破し、2025年には470万人に達するとも言われています。下表を見ればわかりますが、日本における認知症高齢者数は、現時点でも他国に比べて際立って多く、大きな問題になってきていることがわかります。

にんちしょう1.jpg

   

<各国の認知症への取り組み>
しかしながら、日本の認知症の取り組みついては、このように他国からかなり遅れていると言えるでしょう。


にんちしょう2.jpg

 

他国では大統領直轄のプロジェクトとして取り組まれているものが多いですが、日本の認知症政策はそこまでの位置づけにはなっていません。例えば、フランスでは2008年からサルコジ前大統領のもとで認知症政策が強力に推進されました。大統領直轄の任命官をおき、5年間で16億ユーロ(約1800億円)を投じ、44の施策を実行しています。また、アメリカでも2011年にオバマ大統領が「国家アルツハイマープロジェクト法」に署名して、国家戦略が策定されています。
一方、日本では、昨秋「認知症施策推進5ヵ年計画(オレンジプラン)」が発表されたものの、民主党政権末期に取りまとめられたこともあってか、現政権の下で積極的に取り組まれているわけではありません。


<各国の認知症国家戦略の予算規模>
各国間で認知症政策が重要視されている度合いについては大きな差が見られます。
この表は、各国が認知症政策にかけている予算規模です。そして、その予算金額を各国の認知症高齢者数で割りかえして、認知症高齢者1人あたりに費やされている1年間の予算金額を比較したものです。


にんちしょう3.jpg

  

各国の医療・介護の環境や制度が異なるために、単純に比較することはできませんが、各国がどの程度、この認知症の問題を重要視しているかを大雑把に比較することは可能です。
認知症高齢者数が突出して多い日本が、この問題にかける予算がいかに小さいかがわかります。このように、日本での認知症についての取り組みはまだまだ脆弱と言わざるを得ません。
(後半に続く)


 

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