代表メッセージ|地域包括ケアシステム構築支援サービス

株式会社メディヴァ 代表取締役社長
大石佳能子

~2025年、地方自治体による地域包括ケアシステム構築へ向けて~

団塊世代が後期高齢者となる2025年まで10年を切り、超少子高齢社会がもたらす需要増と供給減という危機的状況が、いよいよ広く共有され始めました。地方自治体による地域包括ケアシステムの整備は、なされる「べき」ではなく、なされ「なければならない」、選択肢ではなく義務である、という意識は、メディヴァがこの領域への支援を始めた2012年と比較しても、格段に深く浸透したように感じます。

しかし意識の浸透だけでは、問題は解決しません。行政組織の宿命として2~3年で必ず起こる人事異動は、地域包括ケアシステム推進のノウハウ蓄積のハードルと言わざるを得ません。医師会を筆頭とする地域の様々な職能団体、有力な医療機関、介護事業者、そして地域の中間組織や住民組織に至るまで、地域包括ケアシステム推進に関わるプレイヤーは膨大な数になります。

これら地域の各プレイヤーと顔の見える信頼関係を築きながら、医療・介護・予防・生活支援・住まい、それぞれの要素を個別に、かつ連動する包括的なシステムとして、一体的に形作っていかなくてはなりません。地域包括ケアシステム推進主体である行政の人事システムと、引き受けるべき仕事の深度・広範さのギャップは、なかなか埋まり難いように感じます。

地域包括ケアシステムの構築は、地域毎に、その地域の“実情に応じて”、オーダーメイドで推進されるべき性格のものです。とはいえ我々はこの領域での支援を通じ、オーダーメイドの中にも、一定の“お作法”のようなものがあることがわかってきました。「この機械をうまく動かすには、このボタンとこのボタンを同時に押すのではなく、こちらを押してから、こちらを押したほうが良い」というような、単純ですが具体的なノウハウは、個別性が重視される地域包括ケアシステム推進の中にあっても、ある程度地域に普遍的に存在するだろう、という実感を持っています。

例えば、支援メニューにもまとめている、死亡診断書データの解析と共有。全国の保健所に死蔵されているこの死亡診断書データの分析からは、「現在、この地域の住民が、どこで、どんな疾患で、誰に看取られているか(看取られていないか)」を、かなりの精度で把握することができます。そしてそこから、「将来、この地域の住民は、どこで、どんな疾患で、誰に看取ってもらえるのか(看取ってもらえないのか)」も推計できます。

 “看取り難民”というワードが流布する昨今、こういった地域の将来像が「理念」ではなく、具体的な「データ」として出すことができるこの分析は、巻き込むべき地域の多職種多事業者、特に郡市区医師会の問題意識喚起に非常に役立ちます。多職種が集まる協議会等で、適切なタイミングにこれらの分析結果を共有することは、各主体の問題意識や向かうべきベクトルを揃え、推進のスピードを早めます。

また、多職種連携を効率化するICTシステムの導入に関しても、大局的視点からのシステム選定が求められます。ここ数年、多くのICTベンダーが参入し、システムが乱立する中、各地で「どのシステムを導入するか」議論になっています。しかしその選定過程では、医療情報が絡むためかセキュリティばかりが比較の材料になり、単年度の補助金で安易にシステムを購入してしまう、という地域も多いのが現状です。

一度決めてしまうと振出しには戻せない。これが地域包括ケアにおけるICTシステム導入の特徴です。セキュリティと(補助金額に応じた)初期コスト、だけでは意味のあるシステム比較検討はできません。

まずこの地域が「何を効率化するために、何の質を向上させるために」ICTを導入するのか?まず最初にここを明確化し、合意形成を取る。そのうえで、適切なユーザーインターフェース(普及度に大きく影響します)や、バイタル等定型情報の管理共有、他システムとの連動可能性、ランニングコスト、といった様々な要素を徹底的に検証したうえで、採用システムを決めるべきです。

このように自治体による地域包括ケアシステム推進の一連の流れの中で、どのタイミングでどの“ボタン”を押すべきなのか、その“順序”はどうあるべきか?
こういった具体的ノウハウは、複数の事例の経験則や、情報収集によって蓄積されるものです。我々のような民間のコンサルティング会社はそれらのノウハウを、オーダーメイドの課題解決に直面している、各自治体の地域包括ケアシステム推進担当者の方々へ、ハンズオン体制で提供していくべきものと考えています。

もちろん、地域包括ケアシステム整備の主体は、行政だけではありません。地方都市などでは、地域の中核となる病院等が牽引役となり、システムを整備していくモデルも数多くあります。病院コンサルの実績も多いメディヴァでは、こういった医療機関の経営と地域包括ケアシステムの構築を絡めたご支援も可能です。

2025年まで、残り10年。地域包括ケアシステムは、超少子高齢社会日本の中核的コンセプトとなり、その整備と稼働は、全国の“必達目標”となることは、間違いありません。メディヴァは、是非とも、この大きなうねりの中で、現場の知見に裏打ちされた確かなコンサルティングとハンズオン支援の提供を通じ、地域包括ケアシステムを推進する方々のご支援をしていきたいと思っています。

もし、地域包括ケアシステムの推進でお悩みの方がいらっしゃいましたら、是非ともお気軽に、ご連絡を頂けますと幸いです。誰もが住み慣れた地域で、自分らしく最期まで暮らしていける社会の実現を目指していきましょう!

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