ヘルスケアの「明日」を語る

医療業界における商品開発・マーケティング

2017.04.05

前回ご紹介した大病院のコンサル以来と並び、最近、メディヴァの仕事で最近増えているのが、高齢化社会を見据えた商品開発やマーケティングの仕事です。

在宅医療で使える医療機器は?地域包括ケアに役立つ ICTシステムは?高齢者を対象とした機能性食品の販促は?革新的な技術を何に使えるのか?等、業界のリーダーから他業界からの新規参入企業まで、いろいろなプレイヤーのお手伝いをしてきました。手前味噌ではありますが、その成果を、高く評価いただいている理由を紹介させてください。

メディヴァがヘルスケア商品の開発に強い理由

私個人の話をするならば、メディヴァを立ち上げる前に勤めていたマッキンゼー・アンド・カンパニーで、マーケティングや商品開発の仕事を担当していたことがあります。もともと好きな仕事でもありました。

次にメディヴァとしては、医療機関や介護施設を運営し現場にも関わっていることから、医療・ヘルスケア分野の知見もあります。さらにコンサルタントの中には、医師、看護師、理学療法士、薬剤師等の免許を持つメンバーがおり、力を発揮します。彼らは週の半分は医師として訪問診療を行い、残りはコンサルタントとして活躍するなど、二足の草鞋を履く人などもいるので、フレッシュな現場感覚を持って、プロジェクトに参加します。

コンサルタントの仕事は、課題を解決するためにまずは「仮説」を作ります。私の前職でも「仮説」を作るために、まずは現場で何が起こっているのか、ヒアリング等で調べます。マッキンゼーでも、まずは顧客や現場の声を聴くことが大事で、初動作にインタビューのアポ取りがありました。インタビューのアポ取りのために、あちこちに電話するのが、駆け出しコンサルンタントの仕事です。これがメディヴァの場合は瞬時に終わります。

プロジェクトが決まりオフィスで「集まって!」と声を掛けると、そこらでパソコンを打っていた人たちが椅子を引いてきて、ディスカッションが始まります。

「この技術は何に使えると思う?」
「なぜ、この製品は売れないんだと思う?」
「どういう病院に売れるかしら?」

これらの課題も小一時間話をすれば、大体の概要が分かり、「じゃあ、次は誰に話を聞けばいいか?」というと、自分たちが運営をお手伝いしている病院、介護現場、友人知人やクライアントを含めたネットワークの医師等のコンタクト先の名前があがるのです。

メディヴァをはじめて驚いたのは、医療業界はインサイダーになると、意外と狭い世界で、間に一人二人置くと、ほとんどの人とつながることができます。

このようにして形成された初期仮説を、その後WEBやリアルなアンケート、論文や文献資料等で確認しながら、成果を導きます。

機密保持契約があるので、製品名は出せないものもありますが、次回以降、いくつか例を挙げて説明させてください。医療や介護分野の場合、他の業界と異なり、法規制や保険償還方法、学会の有力がオピニオンリーダー(KOL)など、複雑性が高いのですが、その場合の考え方やフレームワークもご説明させて頂きます。

 

執筆:大石佳能子(株式会社メディヴァ代表取締役)